工場との関係






出張から帰ってくると、工場から縫い見本が届いていました。
真ん中のと上の二枚が届いたもの。それ以外はまた別の工場で作ってもらったものです。

高密度な生地に穴をあけるときは、穴のあけ方、形、針の目数、カガリの幅、芯、これらを最適にしないと縫い目が切り取り線のようになって切れてしまいます。

また、「99」と俗に呼ばれるボタンホールは、裏からあけて表側が「裏目」になります。そのため、どうしても綺麗な目が出ずらいのです。

来季のSack Coatもサンプルではその点が気になったので工場さんにいろいろと試してもらいました。


本来はこういったことを工場はしなくてはなりません。ならないのですが、うちのような小規模メーカー相手だと勢い、手を抜いてしまうことも無いとは言えません。

でもうちの工場さんは大丈夫です。みな、私が個人的に知っている人たちですし、工場というより「何々さん」という関係なのです。

ともすると、これがなぁなぁというか、悪い方向に働くこともありますが、私の場合、最後の部分は「品質」であり「それを買っていただき使っていただくお客様」が大事です。事実、どんなに良く知っていても、品質・納期が要求に満たない場合は発注しません。

お互いを良く知っていること。「WORKERSだったらこれはOK、これはNGだよな」という、仕様書に書ききれない部分まで理解してくれていることが大事だと思います。