インフルエンザにつき休んでおります

ブログの更新が無いので、死んだのか?と思われて電話がかかってきたので。

月曜日から風邪っぽくなり、火曜日にインフルエンザの診断が出てそれ以来寝ています。





2月分の更新、土曜日の予定でしたら、少し遅れて日曜日、もしくは月曜日の予定です。

Royal Vest 他出荷





本日、Royal Vest、 Royal Trousers、Uncle Sam Shirt、Shell Bag、出荷いたしました。
http://www.e-workers.net/store/2012_11/top.htm

少しづつ、ワーク、トラッドからアウトドアに手を伸ばしているWORKERS。
今回の製品も、そんな中からのラインナップです。

でも、Uncle Sam Shirtも、いつかは作りたいと思いつつやっと作れたので感慨深いものです。

下記取扱店様にも出荷いたします。
ぜひ、気になる製品はお問い合わせください。




関東
Junky Style
東京都墨田区両国4-37-6 中ビル1F
03-3631-8121 
SUPER MAX
東京都町田市森野1-37-8 今村ビル1F
042-722-3204
shed that roared
目黒区大橋1-1-11 1F
03-6427-8485
Pheb International
東京都杉並区高円寺南4-24-11-103
03-5929-9757
Rhythm
神奈川県横浜市西区南幸2-10-4望月ビル1F
045-412-6488
Mr OLDMAN
群馬県前橋市南町3-48-9
027-289-0153
東海
Spiral
静岡県浜松市天竜区二俣町二俣1385
053-925-6001
HI-DEE'S
静岡県沼津市新宿町7-1
055-925-5857
BLISSWEAR CLOTHING
静岡県静岡市葵区鷹匠1丁目4-1-1F
054-653-4750
GREAT
愛知県名古屋市中区大須 4-1-6
052-241-7567 
北陸
matin
富山県魚津市上口一丁目4-21
0765-22-9221
CARGO
富山県富山市山室27
076-422-5755
近畿
Uncle John
和歌山県和歌山市狐島601 シマハイツ1F
073-460-9727
pastime
京都府京都市中京区海老屋町324岡本ビル1F
075-708-5443
ERUPTION
兵庫県西宮市門戸荘17-64
0798-52-0880
中国
ROOSTER
広島県広島市中区吉島西1-1-4
082-245-1045 

九州
FAIRFAX
福岡市中央区大名1-11-22-2F
092-771-6036
GOOD NEIGHBORS
鹿児島県鹿児島市住吉町7-1
099-801-8114

常盤新平氏御逝去


昨日の夜、ニュースで常盤新平さんのご逝去を知りました。
酒場の時代をはじめ、遠いアメリカ、汝の父を敬え、他多くの著作を読み、今でも読み返しています。

とくに、酒場の時代の内容には驚きました。
リアルマッコイ、キッドマッコイ、ジョーマッコイ、ブートレガーといった単語が並ぶこの本が刊行されたのは1981年です。

今でこそ、ある意味メンズ洋服業界のメインストリームになっている、クラシックなアメリカの世界観。これを、服ではなく酒、マフィアといった側面から「日本語で」紹介された第一人者であり、最初の世代のお一人だと私は思います。

そのお名前を著作で知り、さらに、自分の好きな池波正太郎の小説を読んでも、山口瞳の小説を読んでも、今度はその後書きにも常盤新平さんはファン代表として登場されていました。

もう、ここまで来ると、好きを通り越して「この人はどんな人なのだろう?」と感じるようになりました。

数年前、当時最新の著作だった東京の小さな喫茶店と、山の上ホテル物語の感想と共に、おそらく洋服業界では影響を受けた人が非常に多い事を含め、お手紙を送りました。

すぐに返信を頂き、そのはがきは私の宝物です。
お亡くなりになられた事はとても悲しいですが、作家は著作が残り、読者の心で永遠に生き続けます。

おそらく、これから生まれる世代であっても、1920年代やアメリカに興味を持てば必ず常盤新平という名前には出会うと思います。

4月納品分オーダーお礼/1月納品間近のお知らせ

4月納品予定製品のご注文ありがとうございました。
さっそく、昨日職出しいたしました。完成をご期待ください。




そして、今週は1月納品製品が出荷予定です。
今、続々と、納品前検品分が出来あがって来ていますがどれも良い出来です。ご期待ください。

個人的には、Royal Vest, Trousers、そしてシェルバッグを春先に着たいところです。
Uncle Sam ShirtのCovertも着たいなぁ。

いまだに、出来あがってくるとどれも着たくなるあたりが素人気分の抜けないところです。
実際、着てみるのですが。

今、秋冬の製品を作りながらも、やっぱり早く着たい。組み合わせみたい、そればかり考えます。

Royal Navy SMOCK WINDPROOF



古着にも流行り、すたりがあります。2012年流行っていたランキングで言えば上位に入るのがこれ。
http://www.e-workers.net/military/jacket_rnsmock/1.htm

確か、春先にEngineered Garmentsの鈴木大器さんがBRUTUSで着ていました。
で、「なんだこれは!」と思うもつかの間、古着屋さんでちらほら見るようになりました。

で、実際に着てみると、う~ん、サイズが大きいのもあって背が高くない私にはまったく似合いません。
が、物としてはかっこいい!

色と言い、おそらくコットンだと思う表生地の雰囲気と言い。
ポケットの構造、ウェストのスピンドルをしまう小ポケットも良くできています。

Work in progress


企画は始めているのですが、最初が一番前に進まない時期で金具を発注したり、ネームを発注したり、時間のかかるものから進めています。

来季の生地も整理しているので棚も買わないといけないし・・・





中村アブナー御近影

中村屋の手も借りたい忙しさです。

WOR-CLO


語呂が余り良いとは言えませんが。
ウール企画スタートしています。
上はそのラベル。
当然、ホニャクロモチーフですが、さすがにMight...は入れてません。
ベストを目指して、というのがWORKERSらしくて良いのではないかと。


今回、ついにおも~いウールを作ります。
ウールは柄の問題もあり、既成品では「重さや手触りは良くても柄が・・・」とか「柄は良くても重さ、手触りが・・・」ということが良くあります。

で、最終手段で完全オリジナルで作る事にしました。
糸から作って織ってもらうので、なんとか作っている工程を見たい!とアプローチ中です。

さらに、スナップボタンもオリジナルで作成中。いわゆる「乳首」と呼ばれる、あの形です。

この品番だけで新車のスズキ・隼を買えるぐらい突っ込んでるので、売れないとウール地獄になります。
まぁ、気にいった生地ができそうなので、その時はその時でこの生地を活かした他の企画をすれば良いのですけどね。

思えば2007年。売れる当ても何もないのに、StifelのあったWheelingにわざわざ行って、生地からボタンからすべて作って始めたのがWORKERSです。
あのときを思えば、大丈夫大丈夫!と自分に言い聞かせないと怖くて寝られなくなるるので
・・・当時と比べてだいぶ借入の額が増えてるような気もしますが、まぁ、大丈夫でしょう。
(今から決算時言い訳考え中)

Frost River, Duluth Pack




ふと気になって、Frost RiverとDuluth Packの場所を調べてみると、何百メートルしな離れていない同じ道。
一時の京都の帆布バッグメーカーかと思うような配置です。




カヌーパック研究




http://www.kabanya.net/weblog/

先日来られたボナーさんに対抗して、カヌーパックの研究です。
http://www.e-workers.net/outdoorclothing/bag_monarch/1.htm

WORKERSの方向性は結局私個人の興味に左右されます。
もともと「ワークウェア」から入り、そこから「アメリカントラッド」へ。
そして今、かつて日本で「ヘビーデューティー」と呼ばれたジャンル、大きなくくりでは「アウトドア」と呼ばれるジャンルに興味が移りつつあります。

で、実はこのカヌーパック、数年前に買いました。理由は、先割れリベットをWORKERSに導入したとき、既成品にはどのような使われ方をしているのか気になってでした。

で、その時は「こんなものか」で終わっていたのですが、今改めてみてみると、文句なしにかっこいい。

おそらく、パラフィンがかかっていたであろうダック、堅牢な茶革、そしてコットンのベルトにリベット止め。

背面に入るMONARCH BRANDのロゴ、間抜けなヘラジカも味わい深い。

そして、普通に街中で使うには最高に使いづらい!でもそこがオリジナルの良さだと思います。
「カヌーパック」と言うぐらいですから、カヌーでの旅に使われたもの。
現代の、電車を乗り換えるたびにスイカを出す必要はありません。

また、物が入っていないと安定しませんが、カヌーでの旅ですから物をパンパンに入れて使うのですからこのくたくたで思いっきり物が入る形が正解なのです。


それでも、最低限の機能は確保していて、左右上部にはマチを調節するベルト付き。
このベルトの付け根に、またローラーバックルがついていて、これが頭にかけるベルトに連結しています。

頭にかけるベルトも、邪魔な時は取れるようになっています。

これで、もう少し使い勝手が良ければ普段使いもしやすいのですが、それはまた、別の製品が担う役割なのだと思います。



この10年ほどの自分の興味の変遷を考えると・・・
フライトジャケット→ワークウェア→アメリカントラッド→アウトドア

最後のほうは、1960-70年代あたりの日本メンズファッションの変遷と似ています。
男物の洋服など、たいしてジャンルが無いのですから当たり前ではあるのですが。

ワークウェアにせよ、アメリカントラッドにせよ、日本ではかなり根付いているものです。
一過性のブーム?というにはちょっと違う、使い古された言葉で言えば「ライフスタイル」というものに根付いているのだと思います。

ただ、根付きすぎてちょっと保守的になった嫌いもあります。WORKERSでは、製品作りを通じて、そういう良い物の良いところを煎じつめ、保守的な部分をもう少し手に取りやすい形に出来ればと思います。

C.C.Filson, Hooded Cruiser







http://www.e-workers.net/outdoorclothing/jacket_filson4/1.htm

Filsonのフードつきクルーザーをアップしました。
恥ずかしい話ですが、この年で始めてみました、フードつき。それも脱着できる。

ただ、この手の製品にある「物としてはかっこいいけれど着ると・・・」とか「ただ珍しい」と言うのものではなく、本当に着てかっこいい一枚です。

私は古着、好きですが、どちらかというとただ珍しいものというよりも、そのジャンルの中で一番良いと思えるものが好きです。ワークシャツで言えば当然Relianceが好きですし、カバーオールだとやっぱりHEADLIGHTかな・・・このあたり、ただの主観ですが。

なので、単純に古いとか、珍しいとか、面白い仕様があるとかにはあまり興味もありませんし、そもそも、今の古着は骨董品の世界なので金額的に買えません。

買えませんが、このFILSONだけは別でした。
どうしても欲しいと、久しぶりに本気で思えた一枚です。(おかげで家人に借金するぐらいでした。)

作ってくれた昔の人、探してくれたディーラーさん、持ってきてくれた古着屋さん、皆に感謝してもしたりないぐらい良くできています。





ただ、そうは言っても着れば何かしら感想を持つものです。
最近、シャツの上にセーターを着て、何かしらアウターを着る事が多いです。

そうなると、どうしても袖裏が無いと袖の通りが悪く着づらい。
また、袖裏もコットンやネルならクラシカルで恰好は良いのですが、滑りが無いのでこれも着づらい。

さらに、袖の太さも着やすくはあるのですが、現代の感覚からするともっさり感じる部分。
もちろん、本物の森着として使うならば今のサイズ感が良いと思いますが、別にこれ着て木を切りに行く訳ではありません。
そうなると、じゃぁこの構造を活かして自分でも!とムラっ気が出てしまうのです。

ある意味、古着=ネタ探しになってしまうと洋服の神様、古着の神様から見放されます。
不思議なもので、「何かネタ無いかな?」と思って探すと何もアイデアは下りてきません。
ただ楽しんで居るときに、良いアイデアはどこからともなく下りてきます。

アイデアが湧くというより、古着や服の神様がたくさん持ってるアイデアの一部が空から下りてくる感じです。

正直、売れる・売れないで言えば、Cruiserは中々難しいと思います。
が、私自身、最近どうもウールが着たい。この数年のワーク、アメリカントラッドときて今度はアウトドアやヘビーデューティーが着たいのです。はたしてこれが、古着の神様が授けてくれたチャンスなのか、はたまたただの思い違いなのかはわかりません。

Cone-Stifel




http://www.e-workers.net/outdoorclothing/pants_blackbear/1.htm

ジョッパーズ独特の前ポケットのカッティングを紹介するつもりがあらぬ方向に話が進みました。

でも、ConeとStifelは絶対、何か関係があったと思うのです。

COLTEXも数年前、このモールスキンが大量に見つかった時に入っていたネームの一つ。

想像ですが、生地ブランド数社相乗りで作っていたのではないかと思います。
というの、この生地、WORKERSでも作ってみましたが実に大変でした。

まず、組織自体が変わった生地でまず既成品では見つからない事。
さらに、染めてから表プリント(WORKERSはここまで)、オリジナルはさらに裏プリント+裏起毛。

かなり工程数が多いので、単価を抑えるためには莫大な量を作らないと難しいです。
となれば、数社相乗りでやってのではないかな?と想像するわけです。

ま、あくまでどれも想像というか、妄想の域を出ませんが。CONEとStifelのロゴが並ぶ裏は中々興奮します。

Black and White Drill


次に紹介する製品の生地見本を探していて、久しぶりに見つけてしまいました。
下がオリジナル、上がWORKERSで作ったもの。

オリジナルは黒が少し抜け、さらに白場が汚れているのでボヤっとして見えます。
WORKERSのそれも、先日着こんだものを見せてもらいましたが、まぁ、恐ろしいほどオリジナルににていました。

ストライプのピッチも良くできていますが、それ以上にこの生地は土台にした生地がオリジナルに良く似ています。
糸の太さ、交差する組織、打ちこみ密度、よくぞここまで似ていると思います。
偶然、今もある生地で見つけられたのがラッキーでした。

ただ、常識的に考えれば、生地の土台になるスペックは
・糸の太さ/形状
・交差の仕方(組織)
・打ちこみ密度/テンション

この三通りの組み合わせです。じゃぁ、糸の混率をどうするのか、綿の産地は、糸のより回数・方向は、紡績に使う機械は何を使う、これらを考え出すとその組み合わせは途端に増えるのですが、基本は先の3点です。

これらが、生地の風合いをほとんど決めてしまうのです。
で、話は戻って昔の生地にそっくりなものがあった原因は、綾織り生地の「定番」だったからでしょう。
ただ、麻が入っているだけでここまで風合いが似るのか?とは不思議に思いました。
古い製品の混率はいくら顕微鏡で調べても完全にはわかりません。綿100でほぼ同じ組織の生地もあったのですが、最後は、手触り、見た目で今回使っている綿・麻混紡の生地を選びました。






こちら、1915年のモンゴメリーワードカタログ。
1926/28年のカタログもあるのですが、そちらにはこのBlack and White Drillは出ていません。

Stifelのポルカドット、RelianceのBlack Beauutyでおなじみブラックの綿サテンは出ています。

今の我々から見れば「古い」としか思わないシャツ達ですが、当時の人にしてみれば「今年はこれだよね」とか「あ~、あれは10年ぐらい前にはやったよな~、今まだあるの?」とか、そういう会話がされていたのだろうなと想像します。

今、我々がやってるのと大して変わらない事を100年近く前の人もしていたと思うと、のんびりした気持ちになります。WORKERSみたいな、小所帯だからやっていられる事でもあると思います。