Boat Shoulder Bag

 













以前、展示会でちらっとお見せしたショルダーバッグが完成しました。

Storesで販売してます。

https://e-workers.stores.jp/

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元々、家族が「ホニャニャニャプニエのMサイズショルダーがなんだか別注しかないんだ!探してくれ!!買ってくれ!!!」と訴えられメルカリで無理やり買わされたところからスタート。

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なんでも、500mlのペットボトル、財布、携帯が入るのはこれがベストサイズなのだそう。(そんなに常に水要る?とか言いたかったですが、家庭不和の元なので黙っていました)

で、現物を見ると確かにサイズ感はとても良い。でもボディがナイロン。これが妙齢のお嬢様達には刺さる素材感なのでしょうが、私からすれば「カバンは絶対痛むんだから、もっと味が出る素材だったら良いのに」と考えました。

で、会社でなんか生地無いかな・・・と探すと、以前、815で使った左綾13.75オンスデニム。カバーオールで使ったヒッコリー。ベーカーのバックサテン。あるわあるわ。どれも絶対味が出る。

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う~ん、作ってみようかなと思ってからが大変で、以前この手のカバンを作ってもらっていた箭田工場さんはもう半引退。ということでまったく違う、袋物の工場さんにお願いしました。

縫製でこだわったのが裏。裁ちきりでは強度が足らないのですべてパイピング。ファスナー部分の最後も無理やりパイピングしてます。

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次に悩んだのが肩紐。ついコットンにしたいところですが、どう考えても強度&風合い的にナイロンのほうが良い。ということで、ナイロン紐メーカーさんから大量のサンプルを取り寄せ。

その中から、しなやかで、でもヘナヘナしていない。肩になじむものを選びました。

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ファスナーはあえてのYKK、コイルファスナー。これは先に触れたパイピングのため。金属ファスナーだとファスナーエンドをそのまま縫い込むわけにはいかない。上下止めのある金属ファスナーを朝日さんで手配も一瞬考えましたが、それはちょっとビンテージ感が出てこの製品には合わない。それはそれで、また機会があれば作ってみましょう。

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ということで完成したバッグ。家族は早速3色持って帰りましたが、あれお金もらえるのだろうか?家族で、サンプルテストと言えど貰うものは貰わないとなので帰って請求します。ご機嫌斜めになりそうな予感もしますが。


WORKERS 1月出荷

 最初に、納期遅延しておりました、819XX Blanket Linedは1/10に出荷完了しました。
お待たせして大変申し訳ありません。


次に、1月納品分のModified BD、Fatigue Jacket, Trousers が出荷になりました。





製品詳細

https://www.e-workers.net/store/202501/top.html


Fatigue TrousersとFatigue Jacketは次、いつ作れるかわからない製品なので少しだけ在庫も作りました。

https://e-workers.stores.jp/


ちなみに、ジャケットの方は工場さんから「もう勘弁してくれ・・・」と泣きが入りました。あのカーブした二段マチがめちゃくちゃ縫うのが難しいのです。ビンテージみたいに、ちゃんと縫えてなくて、マチがたためないぐらいラフな縫いでも良いです!といくら言っても日本の工場さんはダメ。ちゃんと、綺麗に、型紙通り。

どうしても歪ませたいなら型紙で歪ませないとそうはならない。

工場さん曰く「WORKERSのこの製品でそれが良くても、他の製品は歪んで縫うのはダメ。だから、この品番だけあえて歪ませて縫うというのはできない。100枚あれば100枚、型紙通りにA品を目指す。」ということです。至極まっとうな理由。私はこういう日本の工場の姿勢は好きなので、ビンテージみたいに無理に雑に縫ってくれ!とは言えない部分です。どうしてもというなら、それを「仕様」として伝えます。

まぁ、Fatigue Jacketはしばらく作る予定も無いのでOK。

Trosuersの方は今後も作れ「そう」ですが、こちらの工場さんは「最低賃金のアップ率の同じアップ率で未来永劫、工賃は毎年アップします!」と宣言されてます。ということは、今後、最低賃金は今の1.5倍ぐらいまで上がっていくので、製品価格もそれに近い価格になっていきます。(生地や部品の上がり具合にもよるので、1.5倍まではいかないかもしれないし、もっと上がるかもしれない)

メーカーとしては、価格が高すぎて量産できない品番は企画時代を諦めるしかない。
果たして、値上げがどこまで受け入れられるのか?個人的には、限界はあると思います。その結果、アメリカでほとんど製造業が採算取れなくなっていったので、おそらく日本もそうなるでしょう。それが5年後なのか、10年後なのか。どの程度の速度・規模かはわかりませんが。


以上、能天気に「製品出来ました!ファティーグかっこいいですよね!少量生産です!ぜひお買い求めください!」みたいに書くつもりがいつも、シリアスになるWORKERSの出荷報告でした。