綿・糸ビーカー




さぁ、いよいよ来夏にリリース予定のTシャツのビーカーが上がってきました。
ブルー杢を作るのですが、こちらは綿で混ぜて杢糸を作ります。
ということで、何トーンか綿の混率を変えて試し糸が出来上がってきました。

う~ん、わからん。
ここから編み上がった生地を想像して、AでとかBでとか選ぶわけなのですが、さっぱりわかりません。
今回、カットソーを作ってくれるM社の社長さんいわく「悩んだら濃いめ、編んだらまず薄くなる」だそうです。なので、濃いめを選ぶ予定です。

当然、世の中には「メーカーさんが作っている糸」もあるので、その中から作りたい物に近い糸があればよかったのですが、まぁ、世の中そうそううまくは行かないわけで、無かったので作ります。

「うちはロットないよ!」とM社さんは言ってくれるのですが、それはチャージアップをすればの話であり、ある程度のコストの範囲内で作ろうとすれば、おのずと最低量というのは決まってきます。

私が「いえいえ、売れなければ一生自分で着るつもりで作ります」と伝えたので「じゃぁ、せっかくやるなら綿からだ!」と成った訳です。

私が最初に作ったWabashもそうでした。駄目なら一生。一生分残ってる生地も無いとは言えないのがつらいところなのですが。

ただ、何を作るにせよ、私にとっては最初で最後かもしれません。だったら、悔いが残らないよう、自分がやれる範囲内(めいっぱい)でやりたい事をやるようにしています。

カットソー、Tシャツやスウェットも実は作りたいけれどずっと我慢していたのです。
万が一、1枚も売れなくても一生自分で着れば良いぐらいの資金をためていたのです。
そして今、買っていただけるお客様、卸先様、金融機関様のお陰で実現出来るタイミングが来ました。

毎度おなじみ、裏の裏まで見せての物づくり。夢は無いですが、私の情熱はこもっています。
そんな暑苦しいTシャツは来年6月登場予定です。お楽しみに。

Cruiser Jacket




ついに岡山も霜が降りるようになりました。
セーター+ジャケットで居ましたがさすがに寒いので最終アウターの登場です。
温かい・・・でもごつい!!!

幸い、アームホール・袖幅はそれほど絞っていないので中にシェットランド系のセーターぐらいは着られます。袖裏が無くとも、この程度寸法があれば引っかかりもしませんでした。
さすがにアランニットはきついかな。

フード付きは圧倒的にかっこいいですが、外した方が襟の返りが良くなるので着やすいのも事実。


そして、ネイビーの方が生地が柔らかいのでさらに着やすいです。

近年、冬が余り寒くなかったので「アウターは着る機会が少ないな」と思っていたのですが、さすがにここまで寒くなると「やっぱり要るな」となるあたり、人間は忘れやすい生き物です。

では、このジャケット着て支払&回収に行ってきます。

おれねこ



なんとうちのが!!!!!!!!!!!!!
うそで~す。こういうアプリがあるのでした。


懐かしい、2008年に作ったコート。アメリカのジムさんの家でモンティだったかな?に好かれてます。さすが、WORKERS。ネコまっしぐら。

11月もご注文ありがとうございました。
本日、やっと職だしが終わりました。

明日からは来年に向けて新しい下げ札デザイン、来秋冬でベンタイルを使う予定なのでそのネームのデザイン。さらにスウェットの仮縫いと作業が続きます。

ミラージュという革



G.B Leathersというイタリアのタンナーの革、ミラージュ。
オイルが大量に入っていて、曲げるとそのオイルが動いて色が変わる「プルアップ」と呼ばれる種類の革です。

このオイル、冬になると固くなり一見ひび割れたかのような表情に成りますがご安心を。



適当な布でカラぶきするだけでこのように、中のオイルが動き色が均一になります。

実際に拭いている動画です。


革の中のオイルが動くように少し圧力をかけてふくのがポイントです。
イメージとしては、乾布摩擦のように。

良く、お手入れを聞かれるのですが、基本的に何もせず、カラ拭きするのが一番です。

このように、イタリアの革、バダラッシのミネルバ系もそうですが、革の表面に顔料を塗らず、染料で色をつけます。そのため傷はとても付きやすく、また同じ色を指定しても同じには成りません。
原皮が違えば、結果として出てくる色も変わってしまうのです。
その点、顔料であれば、ペンキのようなものを革に塗るわけで、基本的には色の再現性は高くなるのです。

また、大量のオイルを革の中に浸透させることで擦ると多少の傷であれば見えなくなってしまう復元力があるのも、このミラージュやバダラッシの革の特徴です。


正直、サーシングルベルトのこんな小さなパーツに高級皮革に分類されるイタリアンレザーを使うのはもったいなくもあります。もっとアメリカ的な革の表面(銀面)が強く、とにかく傷に強いレザーを使う方法もあるのですが(近いものは今も日本で作られているので)、イタリアンレザーの傷は付きやすいけれど復元力あるふくよかな表情が私は好きなのです。

ただ、先日納品したCruiser Packにはそのアメリカ的日本製革(傷が付きにくく、銀面が均一)を使いましたし、ケースバイケースで使い分けをしています。

正解・不正解は無いので、私の好みがお客様にも伝わればうれしいです。

Work in progress, パターン修正



WORKERS、明らかに昔に比べて更新頻度が減っています。
その原因が、CAD(型紙をひく機械)をレンタルから、自前に変えたが為、微妙なラインの修正とかについはまってしまっているからです。

本日の非常に微妙な仕事はこんな感じです・・・




袖のパターン。外側が元の線、それを0.42内側の線に修正しました。
4ミリ!と思われるかもしれませんが、ひいてる側からすると気持ちが悪いのです。その原因が・・・




元のパターン、これを縫った状態につなげたもの。
とんがったようになってつながりが悪いです。

正直、この程度であれば工場で縫う時にある程度手練手管はしてくれるのですが、やはり気持ちが悪いので修正します。



修正後。これでもまだちょっと気にいりません。
この後、右側、もう少し出そうかな、という部分を出して、全体として良い線になるまで修正を繰り返します。

この手の作業、元々、手でひいていたころは薄くすける紙+ルレットという道具を使って跡をつけてなぞる事でやっていました。
それがデジタルに置き変わったわけです。

こういう作業も、どこまでやるかなのですが、やっぱり気になりだすとついつい追いこんでしまいます。
「どうせ人の手で切って、縫ううちにいくらでも誤差が出るんだから、多少のパターン誤差はかまわない」
という人もいれば
「誤差が出るんだから、なおの事、最初の型紙だけは精密に作らないと」
というパタンナーさんも居ます。

私は、どちらかというと後者の側ですが、それでも、全型、すべての線が100%満足いくかと言われればそうでは無いです。時間の制約もあり、その時のベストは尽くしても満足する事はありません。

それでも、常に100%を目指して目の前の作業に打ちこんでいきます。

ウールフランネルの暖かさ




急に寒くなりました。岡山でも山際に住んでいるのでなお寒いです。
そこでやっと9月に納品したウールフランネル、Maple Leaf Trousersの登場。

本日、さっぱりかわいい靴下もはかず、かつ私の場合9部丈がなぜかちょうどよいレングスに成るのは置いておいて・・・暖かいです。

裏はつけていないのですがちくちくもせず。

正直、ウールのパンツ、特に紡毛(フランネルとか厚地のもの)はスーツぐらいしかはいた事が無かったのですが、カジュアルな作りでも良さそう。たとえば細身のベーカーとか。

今まで、生地を上下セットアップで使う時はどうしても「年代」を考えていました。
たとえば、Maple Leaf Jacketならそのセットにふさわしいトラウザーズというように。

来季、ウールのジャケットはやる予定ですが、今までの50-60年代トラッド風の仕様から4つボタンのSack Coatに変える予定です。で、それにセットのトラウザーとなると、バックシンチ付きの後ろが割れたもの。

たとえば・・・


これでもちょっと新しい。もう少し古い年代の物をモチーフに作りたくなってしまいます。

でもそこであえて外して、素材はセットアップでもベーカーにしたり、ペインターにしたりも面白いかもしれません。

今までもBaker Trousersをコーデュロイでチャレンジしてみたいはしたのですが、「セットアップでアイテム自体のテイスト・年代はずらす」でまたチャレンジしてみようと思います。

フランネルカバーオールにトラウザーズとかも着たいなぁ。

2014FW, Sweat Shirt


来年の秋冬に向けたスウェットの仕様書を書いています。

これから仮縫いに入るのですが、ポイントはシルエット。
袖・脇も絞った寸法、そのうえでリブは成るべくストレートに。

腰リブ継ぎ左側云々、という部分に私の企画意図が込められています。

このリブがストレートというの、意味がわかりづらいのでまずは典型的ビンテージのシルエットを図案化してみます。





矢印の部分、リブが詰まっています。私は勝手に「提灯シルエット」と呼んでいます。

理由は色々あると思うのですが、基本的に輪で編んだリブを取りつけるところに理由があります。

腰リブでその提灯のような詰まり具合が強いです。

輪で編んだリブ部分、縫い目のつなぎ目が無いものです。
これを身頃のサイズごとに作ればよいのですが、中々そうもいかず。となると、小さめに作って、それを伸ばしながら付ける訳です。
こうすると、小さいサイズは良いのですが、大きいサイズに成ればなるほど提灯シルエットが現れます。

リブには伸縮性があり、防寒性を考えればリブはある程度締まっている方が良い物です。
ただ、締まりすぎれば着心地が悪くなり、また、私の感覚からすると、ちょっと今着たいと思えるシルエットでは無いのです。


WORKERSの場合、これから始めるカットソー・裏毛(スウェット)は後発も良いところです。
後発で、いきなり量も作れない・・・

ここでスウェットのボディまで「輪編み」にこだわると、いよいよロットが必要になります。
ロットも必要、身頃のシルエットもその名の通り「輪」なので寸同。

これはやりたい事ではありません。そこで・・・身頃の脇を切る、シルエットを作る事を第一に考えました。
だからといって、あり物の生地を使うのではなく、あえて吊り編み、輪で出来上がる生地にハサミを入れて使うのです。

こうすれば、素材はビンテージの輪・吊り編みのような風合いでシルエットは現代的にすることが出来ます。

さらに、リブも輪編みをやめて一か所継ぎを入れます。こうすれば、提灯シルエットにもなりません。

作り方としては、ワークシャツと同じ考え方で袖を先に付けてから脇を一気に巻くかわりに、フラットシーマーで縫うというやり方です。

この手の縫製や生産背景に詳しい人からすれば「すぐに思いつくでしょう」といった事なのですが、自分で言うのも難ですが私は「ビンテージの呪縛」にとらわれた世代です。

「身頃は吊り編み=輪でしょう!」「袖、裾リブ?もちろん輪でしょう!」みたいな固定観念が邪魔して、スウェット=量が必要でシルエットが作れないという勝手な思い込みをしていたわけです。


そんな中で、数年前、大阪の松岡ミシンさんでフラットシーマーを触らせてもらいながら、扁平縫い含め、カットソー・スウェットの縫い方を教えて頂きました。
いつも話しますが、私は「縫い方がわかって初めて企画が出来る」というやり方です。

フラットシーマーのミシンのアームのでかた、これがワークシャツなどを縫うミシンと考え方として同じなのです。同じな事は知っていましたが、実際に縫わせてもらうと、いよいよしっかり理解が出来て「じゃあワークシャツの企画と同じ手法でやったらシルエットが作れる!」とやっとひらめいたのです。

ただ、ここで立ちはだかったのがWORKERSの規模です。販売量、資金、両方が足りず企画は一時棚上げしました。

その後、お買い上げいただくお客様、卸先様。さらに不足する資金面で信用金庫様のおかげで展示会も開く事が出来るようになり、徐々にWORKERSも出来る事が増えてきました。

今このタイミングしかない!ということで、ついにTシャツ・スウェットにも挑戦する事となりました。

はたして、評価していただける製品が出来るか、一生自分で着る事になるか、それはまだわかりません。でも、悔いが残らないよう、精一杯頭使って企画してみます。

Royal Mountain Parkaとバイク


本日は朝から、倉敷木工でイベントやってたので見に行ってきました。
WORKERSのお店の什器を作ってくれたCafe de blanc の大森さんを表敬訪問。
家人から「ネコとアルパカとチョウチョのブローチ買ってくるように!!!」と言われたので買い物も。

で、倉敷の街中を通って行くのですが、最近、アウトレットが出来たり道も混んでいるのでバイクで。
いきなり、給油後セルが回らない毎度のトラブルもありつつ何とか行ってきました。(スターターはいい加減3回目なので交換しようか、修理でごまかすか検討中)

で、バイクに乗る時の服。
もともと、ツイード+何かアウター といった組み合わせが好きでしたが今年はフランネルのジャケット+Royal Mountain Parkaで行ってみました。

ニックアシュレイじゃないですが、バイクバイクした服よりも降りてから普通に街中を歩ける格好で乗るのが好きなのです。

使ってみた感想は、カフスの三角部分のタブをもう少し長くしたほうが使いやすい、ジャケットのフラワーホールは閉じる事も出来るように右身頃側にボタンもつけようか、といったところ。
来年のテーラーは4つボタンのSack Coatを作る予定なので上まで締められるようにしてバイク乗るには使いやすくなりそう。

XL230はスペシャルなバイクでは無いですが、乗って自分の製品使ってみる事が大事だと思います。やっぱり、使い勝手が悪いと着なくなってしまうので。




でもいつかはこんなスペシャルなカフェに乗ってみたいなぁ。

SIERRA DESIGHNS, 60/40 Mountain Parka



以前紹介したものよりももう少し年代が新しいと思われるシエラのマウンテンパーカーをアップしました。

ボタンに刻印があり、木がデザインされたネームもついています。

全体的な作りはほぼ一緒ですが、地味に改良されています。




腰のポケット、手を入れるポケットが脇に縦についていたものが、パターンを変更し、斜めに成っています。




腰のドローコード。以前は裏地に、そこにドローコードを通していました。
薄い生地にアイレットは取れてしまっていました。(か、もともとなかったのか?)

今回の物はトンネル状に生地を作り裏地に縫いつけその中に通しています。

これならば、裏地に穴をあけるような事をしなくても大丈夫です。

WORKERS、展示会まで忙しくしていたので古着の勉強がちょっとおろそかになっていました。
その間もずっと興味のあるものは見て、集めていましたのでこれから11-12月とそのいくつかをアップしていこうと思います。

早速明日は・・・ノースのマウンパ、ブロードアローつきウールシャツ、ロンドンフォグのステンカラーコート、Royal Navyのダッフルコート。さぁどれから行こうか・・・

work in progress...



昨日のネーム作りの続き。

本来、各サイズ別々にプリントネームを用意するべきなのですが、ミニマムメーカーWORKERS。
失敗すれば、次、カットソーは作れません。

量が無いなら手を使え。という事で、サイズ部分はスタンプで対応します。

となると、次に問題になるのが、ネームの土台布/インクの組み合わせ。

で、以前作ったもので今回と同じ土台布の物に仮のスタンプを押します。・・・滲みました。
今までの経験で、速乾性があり、革にもばっちりなインクがありそれを用意したのですが思いっきり滲みます。

そこで、以前、革に使って逆に駄目だった方のインクを使うと、右上です、うまくいきました。
この土台布にはブルーでサイズなのでこれでOK。

次に、スウェット用のネームは土台布が違うので手配中。
今回、滲んでしまったインクがうまく使えれば良いのですが、駄目だった時も考え、他のインクも手配。
来週には本番に使うスタンプも出来上がってくるので、再度試してみて、ベストな組み合わせを探します。

というように、超地味な作業を繰り返しながら前に進めていっております。

ランニャーズ・・・


ランネコタグ。
Tシャツ用の小さいものと、スウェット用に大きい物。

ランニャーズだとさすがにふざけ過ぎているので、通称「ランネコタグ」

工場さんには
「ランネコ小タグは首流し込み、下は切りっぱなし」
「ランネコ大タグは四方だたき」

とか指示を書いていたのですが・・・35にも成って何をやっているのか、若干不安になります。
まさか、高校時代に「ランタグ欲しいけど買えねぇ」とかやってた呪縛が、ここで出てくるとは。

実は、この後座りネコタグのデザインも待っています。何やってんだか・・・


こんな座り方はしません。

Indigo Patchwork, Soldout!


ハンドテーラードタイ、インディゴパッチワークが売り切れました。
ご注文、ありがとうございます。

どうしても縫い代があるので締めやすい・・・とは言えませんが、今まで使った生地でパッチワーク。WORKERSらしい、ワークなイメージの生地を使ってネクタイ。
どうしても、パッチワーク生地の量に限りがあるので、早く売り切れてしまいました。

来年の春、納品をご期待ください。




本格的に寒くなり、クルーザージャケットも着ています。
う~ん、やっぱりずっしりしたウールは暖かい。
ハンドウォーマーが何より効いています。




そして、今週はPrisoner Coatも納品予定です。
がっしりしたウールアウターはこれで納品はおしまい。

今年は珍しくウールアウターを2型作りましたが、来年は1型にしようかと思っています。
お問い合わせを頂きましたが、Cruiser JacketとPrisoner Coat、来年は作りません。
ウールアウターを作る場合、違う物を作ります。




そして、Royal Mountain Parka。実は、早く着たくて10月初めにも着たのですが・・・運悪く暖かい日でちょっと暑かったです。
今の時期からがちょうどですね。

中にジャケット着るもよし、セーター着るもよし。
一番外のシェルとしてどうぞ。

Tシャツ&スウェット 始めます




ついに来春夏&秋冬からTシャツ&スウェットを始めます。
まずは、その準備で資料を送って、コンバーターさんと相談。

今まで布帛(布)の商品は、自分で生地は生地屋さんに、縫製は縫製工場さんと直接やってきましたがTシャツやスウェットの場合、物によっては糸からやらないといけないので、全部自分で・・・というのは無理があります。

そもそも、作りたい物があっても「じゃあそれをどうやって作るのか?」と成った時に相談出来る人が必要なのです。

正直、最初は布帛のやり方で行こうかと思ったのですが、やっぱり畑が違うので、Tシャツやスウェットの生地屋さんに行ってもイマイチ話が伝わりませんでした。


そこで、私の数少ないアパレルメーカーの先輩に相談し紹介してもらったコンバーターさん。
実は、メーカー始めるず~っと前にお会いした事はあるのですが、当時は私は工場の営業マン(というか何でも屋)だったので名刺交換しただけでした。

それから早・・・7年ぐらい?改めて紹介してもらって行ってきました。(実はもう2回目で、展示会にもきて下さったので3回目)


で、今までやらなかっただけで、私は元々Tシャツもスウェットも好きなのです。
ビンテージ、今ではちょっとしたビンテージに近い15-20年前ぐらいの現行品達。
これらを参考資料で送り、まずは

「この部品は何という名前か?」
「似たような物でもこれとこれの違いは何で出来るのか?」
「このビンテージの杢を作ろうと思ったら糸から作るのか?それとも糸は既成品であるのか?」などなど、勉強から始めました。



縫い方については、実は1-2年ほど前とあるミシン屋さんに現物のフラットシーマーを見ながらざっくりと教えて頂きました。

わかりやすかったのは「扁平縫い」と呼ばれる、表に二本ステッチ/裏に振りとか、両面振りとかあるのですが、要するにジーンズのベルトループと同じような縫い方である事。

また、オーバーロックを細くして使う事。

首回りなどはラッパ(金具)を通して縫うやり方、といったように、布帛と通じる部分もあるので、理解は非常にしやすかったです。



私の企画の仕方はまずある程度作り方がわかる事。
そうしないと、新しいアイデアが出てこないのです。

作り方がわかると「じゃぁ、こっちの製品のこの作り方で、素材はこれで」とか「糸をこうやって作っておけば、これをTシャツにもスウェットにも使える」とか、どんどんと広がっていくのです。


とりあえず、生地を送ってもらったのでこれで仮縫いをしてシルエットも詰めていこうと思います。

2月納品製品アップしました








11月受注分、2月発送予定の製品をアップしました。
http://www.e-workers.net/store/201402/top.htm


そう2月というのが、春夏納品の一つの山になるのです。
まだ、肌寒い2月ですが、洋服の世界ではここできっちり納品出来ないと春物をご購入いただき、着て頂く期間が短くなってしまうのです。

という事で、今月は商品が非常に多いです。

正直、どれがお勧めか?と言われると困るのですが、個人的にはどれも着たい。

カラー物のBD、バランスを変えたワークシャツ。
Army Officer'sとLounge Jacketはウールトロピカル。去年気にいって着ていたダークマドラスの新たな生地、少し厚く、トーンもブルーだけにしたものも良いし、綿麻のシャンブレーも着たい。

結局全部着たいのですが。

ウィンドブレーカー、私はブルーが好きなのでブルー。ただ、弊社モデルは赤一択だそうです。

そしてネクタイ。これについてはまた書きますが、ネクタイ一本で着こなしが変わります。
WORKERSのシャツ・パンツでなくとも、とにかくシャツにネクタイをするだけで着こなしが変わり、人生も変わります。(すごいあやしい「これで金運が上がりました!」なブレスレッドみたいですが、そうではなくて)

私も偶然ネクタイをシャンブレーシャツに合わせてみて開眼しました。

この件はまた明日にでも。


Days, Shell Button, Milton, etc...


来春夏分、新しく作った高瀬貝ボタンです。
左が旧来の13ミリ規格。ただ、実寸は12.6-7ミリというところ。
右側が新しく作った14ミリ。

わずか1ミリ強ですが雰囲気がここまで違います。

来季のワークシャツのテーマに「デフォルメ」があります。

今までWORKERSでは出来る限り古着に忠実に、古着でありそうな仕様を追い求めてきました。
その結果、Champion Shirtという、我ながら納得いくものができあがり、はたと立ち止りました。

この数年で市場にはワークウェアがあふれ、Champion Shirtは良くできていると思いますが、ある意味でありふれた商品になってしまいました。

まったく違う物・・・ではなく、同じワークシャツでも何か新しい事がしたい。
そこで出てきたアイデアが「デフォルメ」でした。

ワークシャツの貝ボタン、古い物にはたまにみられる豪華な仕様です。妙に大きかったり、小さかったり、厚みがあったり、無かったり。現代の規格がしっかり決まっている物とは違う、独特な良さ。
それを再現したく、まず目をつけたのがボタン。

15ミリでは大きすぎる、13ミリでは小さすぎる、では14ミリで!と探すと無いのです。
という事で、別注してつくりました。






上が13ミリ。下が14ミリの厚みです。
せっかく作るなら厚みを持たせて豪華に。

これもわずか0.4ミリほどですが、人間の感覚というのは大したものではっきりとわかります。

こんな高瀬貝ボタンを使ったシャツ、今月受注予定です。週末にはアップしますのでお楽しみに。




展示会も終わり、集計も終わり、本来ならば来季に向けた勉強をしたいところなのですが、この二週間ほど、家のミルが具合が悪く毎日入院・点滴に追われていました。
そのため、WORKERSの更新もあまり出来ませんでした。申し訳ありません。

高熱、食べない状態が続き、血液検査・レントゲン・エコーするも原因不明。
最後は、足も立たなくなる状態で、正直覚悟もしました。

ただ、10日ほど経って、抗生物質が効いたのか、漢方が効いたのか、やっと少しづつ食べるようになり、熱も下がりました。リンパの検査結果が出ないと何とも言えないのですが。

まだ2歳半。何かストレスがあったのか、かまってやれなかったのが悪かったのか。
自責の念にかられ、毎日夜は二人(私+ミル)だけで寝ていました。

ネコも家族です。具合が悪くなると心配で、不憫で、涙無しには居られませんが、泣いてばかりもいられないので徐々に仕事も再開していきます。