2024/1/31 Trousers, Cotton, Khaki Spec 6-254

 https://www.e-workers.net/military/trousers_6254/1.html




そういえば、6-254というラベルの付いた古着のチノパン。

いつもカタログなどで触れるのにホームページで紹介してなかったなと気づいてアップしました。

見れば見るほどよくできている。

脇・内またのダブルステッチ。小股のダブルステッチ。後ろ中心のダブルステッチ。このあたりを見ると、ジーンズやワークパンツの工場で縫われたのかな?と思いきや、定番の腰裏はチェーンではなくシングル。

ダーツの取り方の鉛筆ダーツも、後の工程で腰裏つけることをよく考えている。

ステッチのよれも無く目調子も良い。

かと思えば、ループ/両玉縁は身頃と色の合ってない生地使っていたり。丁寧なのか、いい加減なのかわからない。でもそれがデザインにも成っている。


ミリタリーウェアの面白さはスペックはありながら、結局作る工場はマチマチ。

ある工場は普段ドレスパンツを作っていたのだろうなと思う。また、別はジーンズやワークパンツかな?とか。

でも、実はジーンズとワークパンツは微妙にミシンが違う。昔、リーバイスがいわゆるストアブランドの下請けをやってみたけれど、全く儲からなかったというのもわかります。似てるけれど違うのです。ミシンも違うし、ノウハウも違う。

日本の工場さんは器用だし、昔ほど今はコストを言われないので、ジーンズ・ワークパンツ・ベーカー・チノぐらいは縫ってしまう工場さんも居ます。というか、そういう工場しか生き残ってないというか・・・

私がこの世界に入ったころは「この仕様しかできない、でもめっちゃ量が作れる」みたいな専業工場さんも多かったです。ただ、そういう工場さんは作れるものに合致した仕事が大量に無いと回らない。結果、ほとんど無くなっていったのを思い出します。

シャツとセーター

 




今日の恰好

・Lot 20, Classic BD, Black Check Supima Oxford(2018FW)
・Yonetomi This is a sweater
・801 Straight Jeans

写してませんが、London Fog Coatのハリスツイードが上っ張り。


冬の定番、シャツと少し厚手のセーター。厚手セーターの日は上にガバっとコートですね。これが、薄手セーターだとジャケットになります。


シャツはだいぶ昔に作ったLot 20, Classic BD, Black Check Supima Oxford。2018年の秋冬だから早6年!!!そりゃ、WORKERSが広まらないのが良くわかります。物が持つ。シルエットも突飛で無い。デザインも腐らない。

本当にお客様第一!というか、自分自身がお客様だとこうなるのですね。

もう少し、うまく稼ぎたいなら「今年はこんなデザイン」みたいに打ち出せば良いのでしょうが、自分自身、普通に良いもの、ずっと着られるものが着たいので。


セーターは米冨のThis is a sweater。ちょ~っとデザイン会社が入ってます!感が強いですが、物は良いと思います。毛玉はできるがそれは味のうち。

デザイン(パッケージ、商品構成、販路含めてのデザイン)は大事なのだと思います。私が米冨知ったのはこの人のブログから。

https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2022/11/post-139.html

このデザインでなければ、こういう所では取り上げられなかったでしょう。取り上げられなければ私も知らないまま。やはりデザインは良い物を広める力があるのだと思います。


セーターは自分自身、デザインしたりMD(商品構成を考えて、売れる製品を考える)力が無いのでただただ楽しんで買える。たまに、そのデザインをカットソーに活かしたりはしていますが。(Johnstonsのセーターが元ネタのRaglan Cotton Sweater)

おかげで「世の中的には良い物になってるけど、すぐ壊れる・あまりに毛玉ができすぎる!」とか、批評もたくさんあるのです。が、服には博愛主義なので文章にするときついので止めておきましょう。

作った人って意外に批評を気にするのです。私も打たれ弱いので気持ちはわかります。

Lot 802, Slim Tapered Jeans, 6 Years

 







WORKERSをご愛用いただいているお客様から、802のご注文がありました。

ご自身で6年はかれて、リピートでご購入いただいたのですが「ぜひ、はきこんだ802も見せてください!」とお願いして写真を送っていただきました。

最初、室内でジーンズだけ撮っていただいたのですが、わざわざ屋外で全身像まで。本当にありがとうございます。

以下、いただいたメッセージです

「現在履いている802が6年選手になり、そろそろ濃いやつを履きたくなってきたので、2本目の購入です。

趣味でサーフィンをやっているのですが、海までは3〜4時間かけて車移動です。大半のサーファーはそんな時に着用するパンツはスウェットパンツが多く、なぜならラクでノンストレスだからなのですが、、私はいつも802です。

さすがにスウェットほどラクではない、けれどもデニムにしてはラク過ぎる。

長時間移動をノンストレスで、けれども海に向かうスタイルとして、やはりデニムを履きたい!!笑 そんな二兎を追うアウトドアスタイルとして抜群です!!」


何年たっても買える。そんなジーンズを目指してきました。ついに、リピートしていただけるお客様がいて感無量です。

Duffle Coat, Beige Herringone

 








https://e-workers.stores.jp/items/6191b7f7a92a7815128cb62e

12月、あの超寒かった時にTCBさんと謎のフォトセッションをしてきました。私が最近、新しい機材をいくつか導入したのでそのテストです。

川沿いのキャンプ場に行くとさすが渓谷。あまりにも寒い。
ということで、この日持っていたWORKERSのダッフルコートをGジャンの上に。

身長170ぐらい?体重三桁近い?で40サイズをGジャンの上に着用。しっかりゆとりあり。
まったく、参考にならないサイズ情報です。

このダッフルを作るとき気にしたのが「ゆったり。でも、ゆったり過ぎて変に重く感じない」でした。前面にキュプラの裏地をつけているので、中にデニムジャケットを着ても引っかからない。

袖ぐりを太く、直線的なパターンに。これで、Gジャンを着ていても袖がすっと通ります。

毎年、寒い時期に着てくれてるそうですが・・・さっぱり育ってない!ただ、お値段も高いアウターなので長く着られることは良いことだと思いましょう。

今日あたりも超寒いので着てくれてるかな~。着てないかな~。

Anderson & Co

 自分のところのカタログ作らなきゃいけないというのに・・・つい、最近買ったHarleyのセーターを見ながら、昔かったAndersonのエベレストを見てみようかと袋を開けてみました。

「せっかく新品だから、最後に撮影をしてみようか」と撮影すると、つい紹介までしたくなり、久しぶりにホームページを更新してしまいました。

https://www.e-workers.net/column/shetlandknit/1.html


しかし我ながらねちっこいというか。気になるとつい調べてしまいます。




セーター好きな人には懐かしい、エベレストです。

2010年代半ばに廃番になるとかで、最後に買って保管していた1枚。触ってみると、この微妙な厚みが良い。最近購入したHarleyは似ているけれど、また微妙に違う。

家にある、Jamieson’sはどんなだったかも気になりだして。

Andersonもまだ会社はあるので、Everest2なるセーターを注文してしまいました。


セーター、以前何回か作ったこともありますが自分は作るのは向いてないので諦めました。自分で作るとコストは度外視しちゃうし、色はネイビーやグレーばっかりだし。商売としては向いてません。

でも好きなんですね。オックスやシャンブレーシャツの上にセーター。冬は結局この格好が多い。(最近、やっとスウェットやパーカーも着てますが)


去年、後学のためにユニクロのシェットランド風も買ってみました。が、2時間で穴が開いたのでこりました。異原糸、糸の中にワラのようなものが入ってしまっていて、さらに、コストを抑えるためぎりぎりの太さの糸・ぎりぎりの厚みで編んでいるので、そのワラ部分からすぐに穴が開いてしまい。


異原糸は、デニムなどでも若干はあります。なるべくそれを減らすために、原料屋さんはワタの梱包されている素材まで気にしていました。ある国はビニール、ある国は布。だったら、最悪残ってもまだ被害が少ない布で梱包しているほうが使いやすい・・・といったように。

もちろん、糸屋さんもできる限り、そういうものを取り除き、糸にするときも入らないように。糸の色によって建屋を分けたり。これは最後、生地を作るまで、延々、注意・工夫されています。

それでも入るときは入るので、目視検査を生地でして、裁断でして、縫製でして、最後の仕上げでして。それでも、残ることがあるので、最後、修正したり。


自分も一応、規模は違いますが、ユニクロと同じ?立場なので穴見ながら「気の毒だな」と思ってしまいました。あのコストでウール100にするには、どんな材料使わざるを得ないのか。それで糸にして、編むには、どれだけ技術が要るか。生産・品質管理する人の苦労がしのばれます。

だからって2時間で穴が開いて良いわけはないのですが、さすがに、不憫で返品はせず。かといって、捨てるのも忍びなくて穴が開いた部分を石鹸で軽くもんでフェルト化させてしばらく着ていました。今も、家の棚に入っています。


私は服は博愛主義なので捨てられないのですね。家・仕事場含め、あふれかえる服を見ながら、60過ぎたら、古着屋さん始めようかと考え中です。

Lot 815/ 815BC

 やっとWORKERSも色落ちサンプルができました。

以前作ったLot 815と815BC。





定番の米綿100%・右綾デニムの綾目を逆、左綾に。サンフランシスコのLじゃなく、カンザスのLが左綾で有名です。

その生地でワークウェア的な仕様で太い・股上深い・随所にトリプルステッチで作ったのがLot 815。さらに、バックシンチをつけたのがLot 815BC。

初期WORKERS感のある、ワークウェア感抜群のジーンズ。

2年程前から、庭仕事するときに穿いては外に置きっぱなし。夏の紫外線を浴び、冬の極寒の霜が降り。

着用頻度自体は、週に1-2回。1-2度、外のコンクリの上でホースで水洗いして濡れたまま物干しへ。

色落ちはご覧の通り、日焼け部分の激しい落ち方と、陰になっていた部分の残り具合。自分がはいた時の皺がそのまま、焼け具合の違いになっています。

焼けると色の鮮やかさが落ちます。さらに、縫製糸も褪色する綿糸。グンゼが作っていたよい糸だったのですが、現在は、ほとんど流通しなくなってしまいました。数年前まで作れたものが作れない、作りにくくなっているのをひしひしと感じます。

そして、こんな良いジーンズなのに在庫が!!!
まぁ、色落ちしないとわかりづらい製品なので。一部サイズになりますが、ご興味があるお客様は下記をご覧ください。(買って欲しいなぁ・・・)

Lot 815
https://e-workers.stores.jp/items/65961d5c1d3bd9003946f65e

Lot 815 BC
https://e-workers.stores.jp/items/65961f2685c337002cf6dcdb










2PLY T、Slim FitとRegular Fit

 あけましておめでとうございます。

早速、4月納品予定製品の詳細をアップしました。

https://www.e-workers.net/store/202404/top.html

その中でも、比較しないとわかりづらい2PLY Tのフィット感違いを解説です。

昨年まで3PLY、3本撚りでよれにくい、綺麗目Tシャツを作っていました。自分でも気に入って毎年着ていましたが、昨今の猛暑だとちょっと生地の目が詰まりすぎて熱い。

そこで、糸の撚り本数を3本から2本に。生地の重さ自体はほぼ同じ。ということは、目が粗い=涼しいということです。

生地の目が粗い=隙間を風が通り涼しい=乾きやすくもある。

このあたりは、ポロシャツに使われる「鹿の子」が重さ・厚みは結構あるのに涼しく感じる原理です。

では、2PLYのシルエットやディテール違いを・・・




Slimは肩がほぼジャストの位置。落ちていません。袖が短く袖口が細い。身幅もジャストフィット。

Regularは方が若干落ちる。袖は肘上ぐらい、Slimよりは長く、袖口が広い。身幅は適度なゆとり。

Slimが春先のカーディガンやジャケットの中に着ることを考え、袖やボディがもたつかないよう細くしています。それに対し、Regularはゆとりがあるので風が通る。Gジャンのような、ある程度袖が太いジャケットだとRegularでももたつきは感じません。

着丈はどちらも同じ、Mサイズで63センチほど。WORKERSのGジャンの中に着て裾がぎりぎり見えるか・見えないか程度。



首回りの作り。Slimは細い幅のバインダー。Regularは太い幅のバインダー。

Slimはシャープなイメージに、Regularはよりカジュアルなイメージにしたかったので。

どちらも、首回りのボディを、リブで巻き込む(バインド)する作りで、伸びづらいのが特徴。



裾につけたピスネーム。Slimは青タグ、Regularは赤タグ。一目でシルエットがわかるように。

以上、新型の2PLY T解説でした。インナーにも、夏の1枚で着るときも。どちらにも使えるTシャツです。