23SS・サンプル作成中・縫い代の気づき

 ただいま23SSサンプル絶賛作成中。

20年近く服作ってもわからないことがあるのだなと。
昨日は出張だったのですが、工場さんから「どうしても脇が合わない!現物会社に持って行ったから見て!」と電話が。

気になって仕方が無くて、直帰する予定を変えて会社に。現物見ると、確かに脇が合わない。


通常、出来上がりの線が同寸、巻縫いの縫い代をそれぞれ1/2でつけるのですが、アームホールに角度があるからアームホールを巻いたときにどうしても誤差が出る。
さらに、この生地が思ったより「動く」。通常、平織りで高密度なら寸法はそうそう動かないのですが、現物見ると後ろが伸びている。

どうしてもこの生地を使うなら、寸法が出やすい縫製仕様に変えることも考えないといけないですが、まずは、パターンの工夫でどうにかならないか。という事で


・脇線をできるだけ前後対称
・あえて上がり線は差寸をつけて縫い代が同寸に
・縫い代も、後ろ高なのにあえて前後同寸





で一度、試し縫いしてもらう事に。作り途中のサンプルはとりあえず形にして、ポケットや襟のデザインがOKかどうか検討に。

M-43のジャケット?シャツ?が元ネタで、オリジナル見た時も「なんでこんなに左右でわきの下の交差が片方はばっちり合う・片方はずれてるんだ???」と思いましたが、こういう事だったのですね。

オリジナルはパターンが工夫されていないから左右で全然上がりが違う。それを、裾や袖口切て合わせてる。結果、服としてはねじ曲がってる。まぁ、それがミリタリーの味でもあるのですが。