New 805 Left

シルエットをさらに細分化して検討中

ジーンズ、801/802が出来てからは、あまり新しい型を作っていませんでしたが、今年の11-12月ぐらいに向けて、久しぶりに新型を企画しています。

Lot 805(Super Slim Tapered)の問い合わせが多いので、検討を始めました。

せっかく作るなら、皆、穿きこんだことのある右綾ではなく左綾で。
ただ、左綾=Lee Typeというイメージがあるので、ディテールをどこまで混ぜるかで悩んで一度棚上げしていました。

後ろポケットのむき出しリベット、あれが家具を傷つける!と大変不評だったので、何かほかの仕様に。そうなると、Leviタイプの隠しカンヌキやリベット、Leeタイプなら×カンヌキ。ただ、ここでも糸の色はどうするのか?そもそも、左綾にどのポケットが合うのか?
悩みに悩んで、結局何本もサンプルを作ってみて「これがこの生地・形には一番合うんじゃないか?」という仕様を見つけてきました。
何本も作ったおかげで、縮率もばっちりわかって、ただ今4本目のサンプル型紙を作成中です。

旧805時代は「ワタリ」「膝」「裾」で、裾から20センチあたりでシルエットが終わり、後はずっと細い。これだと、裾上げした時に裾幅が変わらないのが良いのですが、若干、ふくらはぎに当たる。

タイトなシルエットと動きやすさは二律背反。タイトにすればすっきり見える、でも、絞りすぎると動きづらい。
だから、ストレッチ生地が開発されたわけですが、それは使いたくない。
キバタ、縮むデニムで寸法を完璧にコントロールするのも難しい。でも、それですっきり見えて、ある程度動きやすくもあるSuper Slim Taperedシルエットを作ってみたいのです。

そのためには、人の体のデコボコ、体を動かしたときにどこに寸法が必要で、逆に、どこは体を動かしても寸法がほとんど変化しないか。
体系による特徴は等々、自分だけでなく、身の回りの人の寸法を測ったり、懐かしの専門学校時代に買ってあった平均的な体系の各部寸法を書いてある本を読んでみたり。

ただ、調べれば調べるほど完璧はありませ。人は、同じ身長・体重でも、足の長さ、膝の位置、ふくらはぎがどの程度発達しているかが違う。最後は、ある程度平均的にするしかないのですが、それでも805はあのスリムさがポイントなのでかなりギリギリを狙った寸法です。
9月の展示会にサンプルを持っていきますので、どうぞご期待ください。