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 インスタでは連日、目下作成中の来春夏。2022年春夏製品の試行錯誤をアップしているので見飽きたと思いますが・・・続きです。


2022年春夏で作る生地、グレンチェックのシュミレーションです。

この後「マス見本」と呼ばれる、実際に、糸をタテに何種類か、ヨコに何種類かかけて試し織りしてみて織る色を決めます。


糸、あたかもウールのようですが綿です。Yarn Dyed Twillと秋冬までは呼んでますが、次の春夏からは名前変えようかと思います。明らかにTop Dyedの糸です。

ワタの段階で色を染めてから糸にする。単色だと、糸染とさして変わりませんが、違いが出るのが複数の色ワタを混ぜた時。「杢」とか「メランジ」とか呼ばれる色調になります。これが綿であってもウール風に見える。生地に織り上がった後も、糸染のパキっとした雰囲気とは違う、「ウールっぽい」雰囲気になるのです。とにかく私はこの「杢」が大好きなんです。



でも作るのは大変。なぜか?トップ色糸を作るの自体、かなりの量を作らないと非常に効果に高価に成ってしまう。ではなぜ高価になるか?

一番の原因は、糸を作るラインを掃除する時間です。通常、糸屋さんは基本的に白というか、生成りのの糸を延々作ってます。色のついた糸を作るとなると、建物の棟というか、ラインを完全に分けないと生成りの糸に色が混じってしまう。いわゆる「飛び込み」が起きるのです。

ラインも分けたうえに、色糸のラインは色が変わるたびに徹底的に掃除が必要になります。そうすると、大量に糸を作ればその掃除の時間が大量の分母で割ることになり、ある程度、単価は抑えられますが、少量でやると非常に高い物になります。

この糸自体は、とある生地屋さんが柄物とは別用途にある程度の量で仕込んでいるものです。それを分けてもらい、WORKERSでは柄物を別注で作ろうという企画です。

織りから仕上げまで、すべて尾州、ウールの産地でやるのでまたウールっぽい綿生地になるのです。この春に、同じ生地の無地バージョンをBlazer・Sport Coatに使いました。私自身も着ているのですが、7オンスの適度な厚み。綿なので当然ある程度シワは出来るのですが、不思議と吊っているとシワが伸びる。

材料も凝ってて、生地にするのもわざわざ綿生地産地じゃなくてウール産地でやる。色々とお高くなってしまうのですが、それでもチャレンジしたくて作り出しています。2022年春夏をご期待ください。(その前に今の春夏も21秋冬も売れてほしいのですが)