19SS Sample, Raw Denim Trousers

新作のWORKERSオリジナルデニム
タテ7番に対してヨコ16番
だいたい10オンスぐらい
綾織りも13.75オンスが1/3綾に対して新生地は1/2の綾

セルビッジがあるから脇でカーブはできない=802型がもとになる
でもトラウザーっぽいポケットは取り入れたい・・・
チャレンジすぎて売れないだろうな~と思いつつ

GW楽しんでおられるでしょうか?WORKERSはただいま19SSのサンプル型作成で楽しんでおります。
いや、恨み言じゃないので大丈夫です。私の場合、工場さんが休んでる間に、休み明けからかかってもらう仕事を用意しないといけないので結果、日曜とか祝日は仕事になります。電話もかかってこない、量産やサンプルで作成中のものの問い合わせも基本的に無いので(たった今、あの品番のスレキは?とiphoneにメッセージはありましたが。その工場さんも仕事してるんかい!と突っ込みましたが)仕事が良く進むのです。

ただいま取り掛かっているのが、オリジナルデニムの第・・・何弾だ?
右綾13.75 oz/左綾13.75 oz/ホワイト/ブラック と来たので第5弾!ヨコ糸を細く変え、綾目は右綾、でも13.75ozとは糸の交差を1/3から1/2に変えたもの。

もともとは「うちのジーパン、柔らかいし穿きやすくって良いんだけどさすがに真夏はな~」が始まり。
デニムをオリジナルで作るとき、ロープ染色の必要なロット、さらに織機に経糸(タテ糸)がかかるよう巻いて「ビーム」というものを作る工程があります。


これが「ビーム」
染めた経糸(タテ糸)が織機にかかる状態に軸に巻いたもの
ロープ染色のロットが40反程度。それを私のお願いしている工場さんの織機の場合、3つのビーム、つまり13反程度に分けます。この分けたものを以前は右綾・左綾と分けたのですが今回はさらにもう一つ新しく、ヨコ糸に16番という細い糸を打つ。結果はオンスが軽い、薄い生地になります。

もちろん、この生地はミミ、セルビッジがあります。このセルビッジを活かしたいからシルエットは802に近いものになる。でも単純に「802の薄いの作りました~」ではなく、もう少しトラウザーっぽく。Officer Trousersがいつも10オンスクラスを使っていて、トラウザーを使ったちょっと大人っぽい(もう十分オッサンですが)コーディネートに合わせたい。

そこで、ベースの型紙は802を使いつつ、部分的にトラウザーの型紙を混ぜる。具体的にはフロントポケットを取り入れていこうと考えています。
後ろポケットは悩みました。トラウザー的には玉縁ポケットのほうが合っている。でも、キバタのデニムで玉縁ポケットをやると問題があります。
チノのような、高密度でぎゅっとしまった生地や、同じデニムでも防縮がかかってぎゅっと詰まった生地なら問題ないのですが、キバタデニムはゆるゆるです。生地をほぐしてみたことがある方ならわかりますが、生地は切れ目から簡単にほぐれていきます。

そんな生地で玉縁をするとなると芯を張る必要があるのですが、せっかくのキバタデニムの寸法が動く風合いを芯で殺したくない。それに、そもそもの
「暑いから薄手のデニムパンツ」
を考えると、後ろポケット玉縁は中に袋布が二重につくのはどうなのか・・・

どうやって考えてくると、後ろポケットはあえて貼り付けポケットの方がいいのではないか・・・などと考えてくるのです。

ただ、ここは最終決まり切っていないので、サンプル作成時に半身は貼り付けポケット、半身は玉縁ポケットと作り変えてみようと思います。

さて、すっごい長いサンプル作成の過程をお伝えするこの文章、誰が読むのでしょう???与太事はこれくらいにして、さっそくサンプル作成に入ります