メンフィスから愛

それを言うならオレゴンから愛ですが。
やっとメンフィスにつきまして、今日はコットンミュージアムを見てきました。

今回、明日はアテンドがつくのでレンタカーを借りずタクシーをホテルで手配してもらうと謎の個人タクシー。アウディのA8でハルベリー目指したけど、若干和田アキコ方向へそれた感じのおばちゃんが送ってくれました。

帰りもタクシー拾えないだろうな~と思い頼んでおいて正解。メンフィス市内はあまりタクシー流していません。近くのホテルも見に行ったけど、施設内にしかいないので頼みづらかったし。

そんな話はさて置き、コットンミュージアムです。







いや~、興奮した!
技術的な話云々の前に展示がカッコいいこと!単純にやっぱり古い物のデザインはカッコいい。

もともと、この建物はMemphis Cotton Exchangeといってコットンのグレードを選別したり(手とか目で)相場を決めたり、でその情報をWestern Unionが各地に送ったりということをしていたみたいです。

で、今ではその役目は終わってしまったので当時の相場表などをそのまま残してミュージアムにしています。

驚いたのが、色にしろ、繊維長にしろ人が目で基本的に判断していた事。その良い意味でも悪い意味でもざっくりした基準。年によってそもそもの綿の出来栄えも違うし、今みたいにブレンドして均一化することも限界がある。

それと、色や繊維超がここまであるのか!というぐらい種類がありました。
一口に「アメリカンコットン」と言ってもそれこそ、デニムにしたようなある意味あまり質の良くないコットンから、もっとシャツ生地みたいに繊維長や色が厳密なものまで色々あったのを再確認しました。

特にデニムに限って言えば、糸は太い、色はインディゴで染めてしまうわけですから、ある程度の引っ張り強度さえあれば安いものをどんどん買って使っただろうなと。となると、時々によって微妙に最終出来上がったものは違っただろうし。

よくいう「昔の再現」というのは、限界があるというのを目で見て感じました。ある意味で私のこれから作るデニムは昔の再現にはそこまでこだわりがありません。今日のアメリカンコットンを使って、今の技術で自然なムラ糸を作って、100%インディゴのロープで染めて日本でデニムを作りたいのです。

明日みる「ジン」と呼ばれる綿から不純物を取り除く工程もこのミュージアムで見たほとんど人力の世界と今では精度のレベルが違うと思います。そのあたり、明日、確認してきます。