最後の大物が出来上がりました。
Cruiser Pack。
ビンテージのこの手のバッグ、物がパンパンに入っていて、かつ目的地まで一切中身を出さないなら良いのですが、現代の生活、物がそこそこしか入らない、かつ目的地までに小物を出し入れするケースがある場合には使いづらい事この上ありません。
そこで、
1、背面にパッドを入れる
2、本体メイン荷室に口を開けないでもアクセスできるファスナー開きを脇につける
3、本体外に、サブの荷室を作り、小物に容易にアクセスできるようにする
以上の変更を加えたのがこのCruiser Packです。
大量の金型の発注/背面パッドの検索(結局希望の物は1ロールで買うものだったので一生分ゲットしました)/リベットを打つための機械の改造/そして縫製と非常に時間がかかりました。
正直、綺麗にはできていません。リベットを打った部分の革は歪み、傷もあります。
本体に使うキャンバスはパラフィンがかかっているので、あちこち白化しています。
ただ、私があこがれる「本来は道具として作られた物」としては正解な作りになっています。
正直、綺麗な物作りとは違った意味の手間がかかっているので(かたすぎる生地をたたく、折る、縫う、革を抜くなどなど)安くは作れませんが、ビンテージでありそうで無い、かといって現行のバッグ屋さんなら避けるような強度はあるけれど、非常にラフな作りをしています。
専門業者さんにお願いすると、やりたくても中々できない仕様を、パンツ工場にお願いして形にしました。