ただ今、18SSの型紙作成中です。
私は、自分で型紙をひくので、これといってデザイン画は無いケースも多い。単純に「この形にこのディテールで」とか文字だけのメモがデザイン画替わりだったり。
18SSでは、上の画像、ハンティングジャケットのポケットディテールをベストに当てはめてみようと思いましたが・・・
ベストは丈が短いので、単純にハンティングジャケットのハンドウォーマーをつけると 位置が高すぎて手が入れづらい |
自分で今までのサンプルを着ながら「ここにポケットがあって手を入れたら」とシュミレーションした段階で使いづらい。
だったら、内ポケットにCruiser Jacketでやった貫通ポケットはどうだ!と思ったら・・・
これも丈が短いので、内ポケット貫通で手を入れるより前から手を入れてもすぐ底まで手が行く |
このように、機能性を考えるとそうそう、簡単にポケットなりデザインはいじれなくなります。先人の知恵は大したもので、機能性の悪かったデザインは淘汰され、現物もほとんど残っていないのです。
たいてい「これは新しいデザインだ!」なんてやってみると、機能が0とか、作りづらすぎる。「そうだよな、昔の誰かもやったけど、これはダメだったんだよ。だから残ってないんだよ」と思い知ります。
これとは別の型で、今度は左右非対照型を作っていてまた悩みが。
左右非対称型は、当たり前ですが、どこかを左右非対称にせざるを得ません。特に問題になるのが、見返し系。縫製仕様も、先にフード見返しと身頃見返しをつないでいくので、フード見返し・身頃見返しがつながりが良くないといけない。でも、いくら左右非対称だからといって、あまりに非対称でも不細工。
そもそも、縫う相手は布。線としては単純にきれいなカーブでも、折り曲げようとすると無理がある場合も。
悩んだときは、何本も線を描いて、さらにこの検討には不要な線(生地の方向だったり、バストラインだったり)を削除して検討します。
矢印で示している線をこの時は考えていて(というか、今考えています)。ただ、今日はどうも頭が痛いのでここまでにして、ジャッジは頭がすっきりしてからにします。真ん中かな・・・
左右非対称型は「左右対称」という正解が無い分、縫製仕様上、問題が無ければ何をやってもOKといえばOKです。たとえば・・・
ポケットに近すぎるのでこのままでは難しいですが、極端な話、生地端を綺麗に折りたい、まっすぐにしたい。そちらを優先すればこういう見返し形状も「有り」なのです。
左右非対称型は、自由である分、それが悩みでもある。デザイン・縫製仕様・パターンを一度に解決しないといけないので作っていてど~んと疲れるのでした。(目と頭が痛い)