たたき台の生地を見ながら生地規格検討中・・・
あんまりたくさん頼むので消える担当者
家では絶対に飲ませてもらえない深煎りマンデリン飲みながら規格考えました
25FWのオーダーありがとうございました。売れた!でも、これからその分の仕入れ(911カレラが2台買えるぐらい)が先に来るのでお金は用意しておきます。
そんな状況なのに、売れれば「もっと作りたい生地がある!!!」とまた、サンプル用の生地を発注してきました。
考えているのが、一見、柄がよくわからないヘリンボン。洗って色が落ちてくると徐々に柄が見えてくる。
これが組み合わせが無限にあり
・そもそものヘリンボンを2/1、3/1どっちの綾にするか
・ヘリンボンの太さ
・経糸・緯糸の太さの組み合わせ
・緯糸に生成り糸なのか、色糸を使うのか。色糸ならトップ糸か染糸か。
最終的に、どの風合いが良いのか、一口には判断がつきません。
たたき台の生地を色々見比べながら、結局
経糸(タテ)3種類
緯糸(ヨコ)2種類
都合6種類の着分を依頼してきました。これだけでも、それなりに費用はかかります。でも、自分でやっぱり見てみたい。どんな生地になるか知りたい。知的好奇心には勝てず。
昔は、こういう生地の規格(この糸にあれを組み合わせればどうなるんだろう?)とか、想像がつきませんでした。だから、ビンテージなり現行品なり、なんでもよいから形になっているものを集めまくって、ある部分は真似したり、「もう少しこうならな」という部分は変えてみたり。そうやって、形になった服を元に「企画」、そしてそこから実際に糸や染の「規格」を考えていました。
だんだん、物を作った経験も増え、自分の知識も増え。それも知識が単に学校で習ったのではなく、「こういう生地でこの形を作ったら、良かった、悪かった」とか、経験から来る知識が増えました。
そこから、「だったら次はこうしてみたい」「こうしたらどうなるんだ?」というアイデアが出てきます。
一時期より、古着や、現行の既製品を買わなくなった・見なくなった理由がこれ。同じお金使うなら、レアな古着を買って、それをコピーするよりも、自分の中から出てくるアイデアを形にしてみたい。生地の試作や、形の試作にお金かけてます。
本当はこうやってかけたお金を、製品の原価に割りこまないといけないのかもしれません。が、別にお客様から「やって」と言われて新しい生地作ってるわけではなく、こちらが勝手にやってるわけで。だったら、その開発費まで買ってくれる人に持ってくれ!というのはどうなのか?と思ってしまうので、私は、生地の開発費は量産単価に入れていません。
半分趣味みたいな仕事なので、1シーズンに一つ、二つはこういう研究品番も作りたいのです。