Days


この織機はヨコ糸をシャトルに巻き取る機構が織機についてます。
空になったシャトルは外れて、次のシャトルがリフィルされる。
で、空のは糸が巻かれる。考えた人、すごい。

17FW用に新しく作っているブラックデニム。
糸は毎度おなじみ、綿から別注、アメリカ綿100%・自然ムラの7番糸。
今回、テンションはある程度かけて織ってます。
少し硬めの仕上がり。

WORKERSオリジナルでLot801/802作って以来、やっぱり良くはきます。
雑に扱っても良いし、でも、コーディネートを変えればすっきりも見える。

そうなると、今度は色のバリエーションが欲しくなります。
その一環で、春夏はホワイトを作りましたが、秋冬はブラックが欲しい。
シャツ+ジャケットだと、あまり激しく色落ちしないブラックは良く似合うんです。
ネイビーやブラックのニットと合わせても良いし。



そんなこんなで、10月から進めていた17FWのサンプルもやっと出し終わったので数日休んでおでかけ。と言っても、顔見世に合わせて大阪京都神戸近辺だけですが。

池波正太郎が若かりし日、12月、仕事のけりをつけて年末ちょっと前に行ってたというのを読んで以来「いいな~」と思っていて、自分の仕事の最近は12月下旬に何日か開くので真似して。

今年は南座はやってません。改装中。

中学生の頃、修学旅行で来て以来
「ここは何だ???」と気に成っていた、橋のたもとに立つ中華料理屋。
数年前、入ってみたら普通の中華屋さんでした。
エレベーターが渋い。

池波正太郎のエッセイで必ず出てくるイノダのサンドイッチ
「上にベーコンが乗って」と書いてあるのでこれでしょう。
最近、はっぴいえんどを良く聞いてるので
はっぴいえんど→松本隆→京都 でも良く出て来るイノダコーヒ。
先日、テレビに出てた時もイノダでインタビューしてました
(ここじゃなくて、奥の旧館ですが)

道沿いの店構えが良いんです。こんな感じのお店がやれたらなぁ
ここは火事の後に建て替えたので、今でも出来ない事は無い・・・か?

建て直しの時のレポート。すごく面白いです。
http://www.inoda-coffee.co.jp/99honten/99hon16.htm



木屋町サンボア
寺町、祇園にもありますが、私はいつもここです
この写真、実は前回行ったとき。今はコースターが違います・・・
もうすぐ寺町が出来て100年!記念コースター!
サンボア何周年だったかな?そのパーティーを山口瞳がエッセイに書いてて読みました。
帰りは神戸によってWORKERS専属モデル(でもちゃんと全部お買い上げいただいています)
松本さんに会いに。お元気でした。
Classic FitのBDが一番お気に入りだそうです。
柔らかくて、ゆとりがきっちりあるからかな?
という事で、私の休みはおしまいです。
年末・年始はそろそろ上がり出すサンプルのチェック、カタログ撮影が始まります。

微調整

今日は、一日微調整に明け暮れました。

画像は、チノパンの腰部分。
ここの裏に「腰裏」という布がつくのですが、今までやっていた半身・半身、別々に腰裏をつける場合、多少、上下で差があってもつきます。

上が36.22/下が38.70。差が2.5。差があっても、半身ならば腰裏はつく。
でも、後ろ中心で割りが無い、ぐるっと腰裏をつけようとすると皺が出来てしまう
もう一つアイデアで、腰裏をバイアス(ななめ)に生地を使う。これで、生地が伸びやすくなるのですが、そもそもビンテージはそんなことやってません。

ではどうやってるかというと・・・

縫う人の手加減で何とかしてます
巻き縫いがぐにゃっと曲がってますよね
これを現代で「手加減で!」といっても、中々うまく出来ないので、パターンで再現していきます。

微調整後。
上下の差寸が2ミリ程度。これなら全体でも4ミリ
脇線だけではなく、後ろ中心、さらにダーツのつまみ方も変更してます
これで、ぐるっと腰裏をつけることが出来ます。
ここのところ、ずっと半身の腰裏だった事。さらに、今、ビンテージを見ながら新に型紙を起こしたので脇線が微妙によく無い線でした。

WORKERS日々の業務、その一端。こんなことを工場と相談しながら繰り返す事で、物はすこーしづつ良くなっていくのです。

WORKERSはどうありたいか

昨日、高速道路を運転しててふと思ったのが「WORKERSってどんな風にありたいのか」。でてきたのは


仕事の事を考えるのはだいたい車運転してる時

「気取ってはいないけれど、どこか品があるというか」


それは、物としてもそうですし、販売方法含めた、ブランド?メーカー?の立ち位置、あり方もそうです。

私自身、ゴリゴリに「こんなお店でこんな風に売って、こんな売り場で」とか限定した考えはありません。
色々なお店で、いろいろな売れ方、いろいろなお客様に見てもらうのがWOREKRSらしいなと考えています。

たとえば、RRLのお店見ると「かっこいいな~」とは思うけど、あれやるならRRLが一番うまいわけで、そこをWORKERSが目指してもあまり意味が無い。

それに、家に持って帰ってシャツにしろ、パンツにしろ、ジャケットにしろ。物単体に成った時には、そのもの+着てもらう人がどれだけ似合うかの勝負になる。
今のところ、WORKERSはあくまで「メーカー」なので、物を作る方に時間も、力もかけた方が良いのだと思います。


「上品」でも「丁寧」でもなんでもよいのですが、言葉にすることとても陳腐です。
そういうのは、感じてもらうものでいう事じゃないよな・・・と思いつつ、言わないと自分が何を考え、どうなりたいかも伝わらないしなと思い、悩みつつも書いてみました。

松本さんの着るWORKERS

ルボナー の松本さんがWORKERSを着ていろいろとアップしてくれていましたので解説です。
ちなみに・・・松本さんとは親しいですがしっかりWORKERSはお買い上げいただいています。その分、私もボナーさんの製品は買います。
このあたりが、お互い、「本気で欲しい物じゃないと要らない」なわけで私にとっては企画するときの良い刺激になってます。(どうだ、こんな良い物出来たぞ!欲しいでしょ!って)


シャツはたぶんクラシックフィットのBD。オールドブルックスそのままの薄いオックスのシャツ。
ネクタイはニットタイ。これだけは還暦祝いでプレゼントしたものです。
中に着てるのはCruiser Vestのウールメルトン。ジャケットはツイードのKing Porter Jacket。
下はLot819のサテン。バックにタックがある、ジーンズのようで型紙自体はチノのそれ。

これはBDがデニムかな?ブラッシュドツイルかな?

そして、今度のマフラーも近日行くので納品しようかと思ったら「早く送ってくれ!」とネットで注文が入りました。
ベンタイルのブラックマウンパと。
ファスナー噛まないようにしてくださいね。

WORKERSは地味です。ぱっと見てわかる派手なディテールがあるわけじゃなし。
でも、その人自身の人柄をうまく伝えられる服には成っていると思います。
私自身がもうアラフォー。WORKERSを初めてあっという間の10年でした。作るものもどんどんベーシックに、着やすい物になり。それが良いのかわからない部分もありますが、自分が作るんだから、結局、自分自身の中から出てくるものを素直に出すしかない。
その結果をこうやって見せてもらえるとうれしい物です。

80年代



高校時代にYMOにはまって以来、もちろん各メンバーのYMO後、YMO前をいろいろ聞いてみました。

が、中々「これは!」とは成らず。もちろんはっぴいえんども聞きましたが、どっちかというと、HOSONO HOUSEからはらいそ、細野晴臣ソロのほうが良く聞いていました。毎晩のように東京ラッシュや恋は桃色からYMOそしてKRAFTWERKを聞く、あんまり明るく無い高校時代。

で、「そういえば、はっぴいえんどって一回だけ再結成してたよな」と思い検索すると音が!音が、もうシンセドラム+デジタルシンセ!&大滝詠一の唄い方というか、声がはっぴいえんどのそれじゃない。

うちのモデルも最近はっぴいえんどのオリジナルアルバムを聴いてるらしく、こっちを聴かせたら絶句してました。私はオリジナルよりもかっこいいと思うのだけど・・・

だからと言って、今これやってたらノスタルジーになってしまう。この時代のこの音。意味衣装から何からがすべて組み合わさってかっこいいんだろうなぁ。それは、QUEENの80年代のライブ見ても思う。

こういうの見ると、80年代って良いな~と思うけど、じゃぁ何聞くんだ?となると中々これはというのが見つからない。結局、YMO系に戻ってしまいます。


この2007年の横浜はたまたまチケットが当たって、人生初YMO。一曲目の以心電信ではこらえるも二曲目、スポーツマンで号泣。あれからもう、10年。高校時代から考えれば20年以上。人間、二十歳前ぐらいに人格形成されてしまうので当時の強烈な印象は消えそうにないです。

Organic Cotton Muffler

ごめんなさい!売り切れてしまいました。また機会を見て作ります(といっても、糸染めからなのでセーターやるときにです。)



やはりこの使い方がベーシック。ジャケットの上に巻いてコートを羽織る

ジャケットの中に入れるのはちょっと無理があるかも・・・
http://www.e-workers.net/store/spot/muffler/ia1.htm

お待たせいたしました、コットンマフラーの詳細をアップしました。
ポイントは、コットンならではのちくちくしない手触り&ネットに入れて水洗いできる扱いやすさ。

ただ、コットン糸はウール糸に比べると重い。そのため、厚くしすぎると重くなってしまいます。
このマフラー自体、編地を作って、それを二重にして出来上がりが20センチ幅。
なので、編む時に糸の本数をセーターより1本減らしています。

さらに・・・



縫い目というか、リンキングしているのは上の一辺だけ。他は縫い目の無い筒状です。
フクロ編みという状態で縦方向に縫い目の無い、筒状の物が編み上がります。さらに、編み始める時に止めを入れることで、下側の辺も縫い目無し。
つまり、上の図とは上下逆の状態で編み機から編みあがってきます。

で、最後に一辺だけ、ここも編み止めもすることはできるのですが、いくら機械で編むとは言え相手は糸。どうしても誤差が出るのでぴしっと皺無く作れない。そこで、あえて一辺だけは口が開いた状態で作り、最後にリンキングで始末しています。

縫い目が一辺しかないのでとてもフラット。首に巻いて、どこも折れるのに邪魔になる部分が無いのでしなやかに首に沿ってくれます。

Upcoming...


なんとか年内間に合いました!
詳細は明日アップします。

3月納品製品アップしました




http://www.e-workers.net/store/201703/top.htm

3月納品予定製品をアップしました。
新型のベスト。昨年好評だったウルトラライト裏毛・フットボールTの新色。
軍パンがベースにありながら、もっとシックに、どこれも着られるトラウザーズを目指したFWP Trousers。
それと、趣味で作り続けるワイドスプレッドシャツ。今年はギザの中でも最高級、126番双糸のガス焼き糸を使ったポプリンです。

兵庫の播州産地の生地。播州産地自体、比較的お手頃価格のシャツ生地が多いのですが、そんな中で「播州でできる最高級品」を目指したのが、今回使ったLegend Broad。

産地も行って、この生地を企画した人にも話を聞きました。
この手の生地なり、編地を作る人は強烈に「綿(ワタ)」そのものに嗜好があります。

Legend Broadを企画した人は完全にギザオタク。一口に「ギザ」と言っても、産地により、また品種により年々微妙に品質が変わります。(一般的に同じ畑・同じ品種で栽培を続けると繊維の長さは短くなると言われています)

スーピマとは違う、ギザ独特のぬめりというか手触りですね。これを維持するため、常にギザの中でも最適の綿、さらにそれを紡績出来る工場を探しているそうです。その綿や糸を数年単位で仕入れることで安定した品質、安定した価格にできている。確かに、普段使うオックスと比べればシャツに成った時も高いです。ただ、ある意味この品質を小ロットで作ろうとしたらもっともっと高価に成ってしまう。そこで、年単位の綿仕入なわけです。

このあたりは、WORKERSが云々というよりも、産地に行くと大きな仕組みを使って生地を作っている人が居て、それを探して探して、良い生地を仕入れてくるのがWORKERSの役目。そして、その仕入れた生地が生きる製品に成っていると思います。