Lot 802 Black Washed,ショッピングサイトにアップしました




https://e-workers.stores.jp/

Lot 802 Black Washedをオンラインストアにアップしました。

加工といっても、ヒゲやハチノス、モモ部分をこすって色は落とさず、全体のトーンをグレーになるように落としています。

ブラックは自分で穿いて行ってもこの加工のように全体に色が落ちつつ、セルビッジや巻き縫いにパッカリングが出ます。ロープインディゴ染めと違って、芯まで染まっているチーズ染めなので、ヒゲのような線上の色落ちはほとんど出ません。凹凸が出る程度。

もともと、私自身トラウザーズよりやっぱりジーンズをはいてしまう。それは、上にボタンダウンシャツを多く着るようになってもジャケットを着るようになっても変わらず。そうなると、インディゴのジーンズは合わせが簡単なようで難しい。いわゆる「グレーのトロピカルトラウザーズやフランネルトラウザーズ」のような色味で、ジーンズのように気楽にはけるものが無いか?と作ったのがブラックジーンズでした。

作ってみると、やはり合わせるのがカジュアルだろうと、もう少しクロージングよりだろうとなんでも楽。そのうえ、きちっとねじれて、表情が出るキバタのブラックジーンズはありそうで少ない。それもそうだろうと思ったのが、作ってみると、インディゴロープ染色より硫化チーズ染色のほうが糸染のコストが高い!!!生地になると、びっくりするぐらい高いのですが、まぁ、インディゴと値段変えるわけにいかないよなと無理やりワンウォッシュは同価格で出してます。加工分は加工賃が乗って少しお高いですが、時間をお金で買ったと思ってもらえれば幸いです。

もう一つ、「作ってみたからわかったよ」なのですが、ブラックジーンズはWORKERSのインディゴ以上に柔らかいです。ホワイトは逆に硬い。染色は色によっても、また染め方(ロープなのか、チーズなのか、トップ・綿染め)なのかによっても違ってきます。私自身、ついつい秋冬は楽だし、シックな色目も季節に合うしでブラックばかり穿いてしまいます。今年は、Maple Leaf Trousersとか、801 indigoも穿きたいのですが、果たして日々手を伸ばすのはどれになるか?

FreeportさんのLot 802


本日の「WORKERS取扱店さんが着るジーンズ」FreeportさんがLot 802で登場。

撮影に行くと「ちょっと待ってください!」と残暑厳しい9月初旬、ベストからジャケットまで全身コーディネイトしてくれました。超はきこんで色落ちしまくった802。長沼店長のしゅっとした雰囲気によく似合います。さすが、西のボーイズ、東のFreeport。しゅっとしてます。

これぐらいはいたものもあると、コーディネートの幅も広がるし「自分もこんな一本ほしいな」と思ってもらえるから、Freeportさんは802のインディゴが良く売れるのでしょうね。

毎回、土日のWORKERSエンドユーザー様向け展示会、「どちらのお店で買われてますか?」と聞くと「Freeportさんから来ました!これから予約してきます!」というWORKERSガチ勢がかなり多い印象。本当にありがたいなと感じてます。


それと、驚いたのが私の昔々の友人知人たちがFreeportさんで買い物してること。20年以上前サンクスで一緒にバイトしていたSさんもFreeportさんで買い物していて「タテノ?俺知ってる!?」となって展示会に来てくれました。もう一人、大学時代、唯一の同じ学科の友人、超変人のKちゃんがやっぱりFreeportさんで買い物してくれて「おい、タテノじゃねーか!」って訪ねてきてくれました。たぶん、Freeportさんには我々年代の、私と同じような世界で生活してきた人を引き付ける何かがあるのでしょう。


それは何か?「普通」ということだと思います。WORKERSの服は、普通の人が普通に着られる。そのうえで、ちょっと気分が良くなったり、楽しくなったり、「おう、似合ってるじゃないか」と自分で思えたり。人からも「おしゃれだね」とは言われない。いわれないけど、よい印象はどこかに残る。そういう、「普通」の人、「普通」な事の大事さ。それが伝わる「普通」がとってもちゃんとしてるお店だから人の心に残るし、人が来るのだと思います。


ファッションというと「おしゃれですね」とか「普通じゃない」のがファッションと思われがちですが、私は昔からそういうのが苦手でした。普通そうに見えて、でも、どこか芯の通った良さとか美しさが人を引き付ける。難しいのだけど、そういうものを作りたいし、お店もそういうお店が長く見ると残るお店だよなと、偉そうですが思います。

木屋町サンボアでSilk Star Dot Tie


木屋町サンボアのリョウ君。以前からWORKERSのニットタイをご愛用いただいていて、今回はシルクのスタードットを。無理言って営業前の一瞬を撮らせてもらいました。

ネクタイ、「WORKERS」ですから、仕事で使ってもらうとより映えます。

私自身、お酒を呑むようになったのは20代後半。最初は、知人が倉敷でたまにバーに連れて行ってくれて。そこから、泊まり出張がある時はその地方のお店をちらほら回るようになりました。

木屋町サンボアもそんな中で出会ったお店。とっかかりは、池波正太郎のエッセイで木屋町ではなく寺町のサンボアの事が触れられていました。次に山口瞳のエッセイを読むと今度は祇園のサンボア。調べてみると、京都にはもう一軒、木屋町にもある。それならばと、出張終わりに一晩ですべて回りましたが・・・最後に行った祇園の帰り道にiphoneを投げて割れるぐらいには酔っぱらいました。

そんな風に三軒回っても、次から足が向いたのはこの木屋町サンボアでした。リョウ君のまじめさも良いし、今は亡き先代のマスター、リョウ君のお父さんがまたいい人だったんです。一緒に飲みながら、でも、遅い時間に行ってて私が酔っぱらってるのわかると「今日は終わりです」と帰らせてくれたり。

短絡的に考えれば、一杯でも多く飲んでもらえば売り上げになります。でも、そうやって気持ち悪くなるまで飲んでしまえば来てくれたお客様は楽しいはずがない。自分が作った飲み物はおいしく飲んでもらいたい。マスターが何を考えて、あの日にああ言ってくれたのかは今となってはわかりません。ただ私自身も少ない機会とは言え、お客様に営業するときには「楽しいぐらいでやめておきましょう」のスタンスを取るようになったのは、目先の事じゃなく、お客様の事を考えるあの時のマスターの態度だよなと思い出します。