今日の恰好

 おなじみ、在庫もなければ再生産もしないのに、過去に作った服着て、よく出来てるなと喜ぶ投稿です。




-Harrington Jacket, Navy Linen
-Modifeid BD, Chambray
-Lot 801XH
-New Balance 1500

全身ネイビーの人になってしまいました。

昨年かな?作ったリネンのハリントンジャケット。今日は日中25度にもなるというので着るものに困り。さすがに朝は何か羽織ろうと思い見つけたのがこのジャケット。軽く洗って、去年は試しに着ただけでした。う~ん、我ながらよくできている。

昨日、例のようにインスタをぼ~っと見ているとストライプのオックス?ポプリン?シャツ生地で作られたハリントンというか、スイングトップというかを見つけました。ファスナーはビスロン。ブルックスのMade in USAネームがついているのはちょっと出来すぎ。現物見ないと、本物かネーム後付けかはわかりませんが、アイデアとしてはとても良い。


私はもう少し熱くなってくると、朝、オックスのシャツを着てくるのに前をはだけたり、最後は脱いだり。要するに、オックスのシャツをジャケット替わりにするようになります。

だったら、素材はオックスでブルゾン作れば、こんな使い勝手の良いものはないんでないか?さらに、マドラスやパッチワークマドラスもどうだろう???と想像?妄想?は続きます。ただ、世の中にあまり無いのを見ると、オックスで作るとびみょ~な感じになるのだろうか?


たいてい「なんでこのアイデア誰もやってないんだよ!」というものを作るとびみょ~になります。過去も誰かが作ったのでしょうが、微妙だったから売れなかった。物が残っていないというパターンがほとんど。

それでも、せっかく「これはいいんじゃない?」というアイデアが出来たらやってみる。大滝詠一の福生45スタジオ時代の心意義。まぁ、たいていアイデア倒れなのですが、それでもやってみたからわかったよで、やる前から負けること考える馬鹿がいるか!なわけです。

26SSの生地作り

 


たたき台の生地を見ながら生地規格検討中・・・


あんまりたくさん頼むので消える担当者



家では絶対に飲ませてもらえない深煎りマンデリン飲みながら規格考えました


25FWのオーダーありがとうございました。売れた!でも、これからその分の仕入れ(911カレラが2台買えるぐらい)が先に来るのでお金は用意しておきます。
そんな状況なのに、売れれば「もっと作りたい生地がある!!!」とまた、サンプル用の生地を発注してきました。

考えているのが、一見、柄がよくわからないヘリンボン。洗って色が落ちてくると徐々に柄が見えてくる。

これが組み合わせが無限にあり

・そもそものヘリンボンを2/1、3/1どっちの綾にするか
・ヘリンボンの太さ
・経糸・緯糸の太さの組み合わせ
・緯糸に生成り糸なのか、色糸を使うのか。色糸ならトップ糸か染糸か。

最終的に、どの風合いが良いのか、一口には判断がつきません。
たたき台の生地を色々見比べながら、結局
経糸(タテ)3種類
緯糸(ヨコ)2種類

都合6種類の着分を依頼してきました。これだけでも、それなりに費用はかかります。でも、自分でやっぱり見てみたい。どんな生地になるか知りたい。知的好奇心には勝てず。

昔は、こういう生地の規格(この糸にあれを組み合わせればどうなるんだろう?)とか、想像がつきませんでした。だから、ビンテージなり現行品なり、なんでもよいから形になっているものを集めまくって、ある部分は真似したり、「もう少しこうならな」という部分は変えてみたり。そうやって、形になった服を元に「企画」、そしてそこから実際に糸や染の「規格」を考えていました。

だんだん、物を作った経験も増え、自分の知識も増え。それも知識が単に学校で習ったのではなく、「こういう生地でこの形を作ったら、良かった、悪かった」とか、経験から来る知識が増えました。
そこから、「だったら次はこうしてみたい」「こうしたらどうなるんだ?」というアイデアが出てきます。

一時期より、古着や、現行の既製品を買わなくなった・見なくなった理由がこれ。同じお金使うなら、レアな古着を買って、それをコピーするよりも、自分の中から出てくるアイデアを形にしてみたい。生地の試作や、形の試作にお金かけてます。


本当はこうやってかけたお金を、製品の原価に割りこまないといけないのかもしれません。が、別にお客様から「やって」と言われて新しい生地作ってるわけではなく、こちらが勝手にやってるわけで。だったら、その開発費まで買ってくれる人に持ってくれ!というのはどうなのか?と思ってしまうので、私は、生地の開発費は量産単価に入れていません。
半分趣味みたいな仕事なので、1シーズンに一つ、二つはこういう研究品番も作りたいのです。

3月Delivery/展示会ご報告

 






3月納品製品、納品しました。
まだ寒いので着られるまではもう少し。自分用も作っているので袋から出して試着はしますが・・・寒い!!!今日も結局、真冬の恰好でした。


そして、展示会、ご来場、お買い上げ、オーダー、ありがとうございました。
卸先様のご発注は前年越えで、次回もいろいろ製品を企画できそうです。

が、ご発注が多いということは生地・縫製は今まで以上に金額が行くので、今から、夏を乗り切るために資金繰りも大事。まぁ、当座貸越口座があるので大丈夫なのですが(信用金庫さん、WORKERSを信用して口座を作ってくれてありがとうございます)

春夏の製造がまだ少し残っているので、そちらの納期・品質管理をしつつ、秋冬の準備。生地は今のところばっちり。あとはパターン。そして、次の春夏のサンプル企画。

気持ちはもう2026春夏。早速、あれも作りたい、これも作りたい。バッグも作りたい。今さっき、レザーのポーチも作れないかな~とか考えだしてしまうし。我ながら、なんでこんなに色々作りたいのかは謎です。本能?やれるうちにやりたい?生きている証?

まぁ、物が好きなのでしょうね、我ながら。いまだに「なんかいいものないかな」と探して、買うなり、作るなりする自分。

ただ、あんまり増やすと管理がしきれなくなるので、そこは企画段階で「本当にやりたいのはどれか」「やらないといけない品番はどれか」と優先順位つけて、無理無い範囲内で進めていきます。


昔、勤めていたころ、限界突破を狙ってくるようないわゆるデザイナーズブランドさんの仕事の進め方が苦手でした。どう考えても一人のパタンナーがやる限界を超えたパターン数。結果、企画が遅れ、生地が工場に届けばその日のうちに縫って出荷。それでも間に合わなければ、夜行バスで持って行ったこともありました。

勤めですから、文句は言いませんでしたが、「自分はこういう余裕の無いモノ作りはしない」と誓いました。さらには、こういう「明日までに」みたいなサンプルのせいでWORKERSのサンプルがいつまでも上がらない事もありました。そういうこともあって、最近なお、苦手(というかさすがに腹が立ちます)です。段取り8割。段取りが悪いのを、工場に押し付けてくるようなメーカーは、自分たちのスケジュール・リソース管理能力がないだけ。それを、「ぎりぎりまで粘って」みたいな美談にするのは間違っています。