Weaving Denim, 織布







ついにWORKERSオリジナルデニムも最終工程、織布に入っています。
以前、プチ別注時代からお世話になっている井原の機屋さんに途中工程を確認&出来上がりの一反を引き取りに行ってきました。(写真のOKをもらっていたので1月の話です)


織機を操るKさんに開口一番「弱テンション言われたからしてるで!これ以上したら織りダン(傷)出るからぎりぎりな!」

工場の中は何台もの織り機があり、すごい音なので自然と大きな声になります。

さらに、目の前で自分の生地が織上がるのを見ながら質問。
「機械が織る」と言ってもその機械をコントロールするのは人間。

細かなノウハウがあり、その一つ一つを説明してくれます。
「私はこう思うからこうやってやる、でも他の職工さんはまた違う考え方ややり方があるかもしれない」
文章にはしづらい話なのでこの辺りは展示会でまた話します。


弱テンションについて・・・

これは推測ですが、我々が良いなと感じる昔のデニム、明らかに糸にムラがあります。
当然、生地を織るにはタテ糸にテンションをかます。ただ、糸にムラがあるのでどうしてもあまり強くテンションをかけると切れる恐れがある。そこで、ある程度テンションを弱めて織った、結果、織り工程でも生地表面に表情が出る方向性なのではないか・・・というものです。さらに、そもそもの織機の速度も遅いです。

同じセルビッジでももっと織機の回転数を上げ、テンションを強く、フラットな表面をしているものもあります。
これはもう、好みの問題なのでどちらが良い・悪いではありません。
単純に私があこがれてきた生地というのが、この弱テンションで織り上げた、生地表面・裏面にデコボコとと表情のあるものだったのです。

その後、社長も加わりできたての1反をもらって帰ってきました。

触った感触は「ザラザラ」
ただ、これは洗う前なので洗って果たしてどのような表情になるか、また楽しみです。