ようやっと、801 Straight jeansの再生産が出来上がりました。
https://e-workers.stores.jp/items/5f03bc464adba034f5bf2fe8
作った時のあれや、これやはこちらもぜひご覧ください。
https://www.e-workers.net/store/old/201601/p1.html
WORKERSの定番にするため、生地だけではなく「糸から」別注したのが、この801に使っている「WKS-MEM7」という糸。
昔のジーンズメーカーは、そしてそのメーカーに生地を供給していたテキスタイルメーカーがどんなワタを使っていたか。それを知りたくて、メンフィスの穀物商社に行ったのが10年ほど前。
古参社員さんに聞いてみると答えは明快で「アメリカ産の中長綿、かつEastern、Memphis、 、Orleans、Texas、産地はいくつかあるものを混ぜた綿」でした。
理由は
「特定の畑や地方を指定すると、その年の出来栄えにより全く糸の品質が変わってしまう。最悪、干ばつや洪水で手に入らないこともある。だから、畑や場所は指定しない」
「あくまで、綿の色合い、繊維の長さを一定に保つ。そのため、綿を混ぜる」
「1950年代頃は、今のように中国からの輸入は多くなかったため、米綿100%でジーンズに使われるような太い糸は作られていた(これは若干の推測含む」
と古参社員さんに教えてもらいました。
右に写っているのがそのご本人。手に持っているのは綿の格付けを決めるためのサンプル。現代は機械で行う格付けも、昔は人の手と目で行われていました。だから、このようなサンプルが必要だったそうです。
で、WORKERSでもその「EMOT」と呼ばれる、アメリカ産綿で糸でデニムを作りたい!と思いましたが、糸屋さんにそういった糸が当時はラインナップにありませんでした。
では作るか?となると当然ロットが必要で、1ロット1800kgほど。ジーンズにすると1000本を優に超える数量になります。
最初は、「一生かかってもこの糸をデニムにして使いきれるだろうか???」と不安でした。
が、出来上がった糸で織った生地は、独特の柔らかさとタテ落ち。特に「柔らかさ」はWORKERSのデニムの特徴です。
これぐらい柔らかければ、「デニム=着づらい」ではなく「デニムでも動きやすい。穿きやすい」と感じてもらえます。
糸だけでなく、染・織り・縫製・部品と、話せばキリが無いので、ひとまずはワタと糸の話でした。