Oxford,



すでに来年の春夏の企画がまっただなかです。

今年は使わなかった某Dリバーのオックスを真似て作った生地を久しぶりに登場させようと考えています。2月の寒い時期に納品なのでしっかり5月あたりまで着て頂き、6-9月までお休みさせて秋口には少し柔らかくやった風合いを楽しんでもらえるはず。来年の話ですが。

で、改めて生地をじっくり見ていました。


ルーペを使ってこういうのをじ~っと見ながら、どの生地にしようか考えるのです。

「そうか、この手触りってこういう糸の形しているからなんだな」なんて感じ取って、次から生地を探すときはもう少しスペックで絞りこみができるように練習中です。

上の画像のオックスフォード、タテ(経)にはブルーの色糸。細い糸(40番)が二本「ひきそろえ」といって並んだ状態で1本と勘定されています。
ヨコ(緯)は非常に太い糸。16番双糸というもので、16番の糸を2本よったもの。なので、だいたい8番ぐらいの太さ。とても太いのです。

綿はどちらも米国産の綿を使っています。

この、強烈に太さが違う糸、そして米綿使ってるあたりがアメリカっぽいオックスの雰囲気のようです。

「のようです」というのは、この生地の企画の時にその某Dリバーオックスの既成品未洗いの物を渡して「作って!!!」と頼んだので、私がスペックを決めたわけでは無いので控え目に。


生地屋さんは、このように綿の産地から始まり、糸の太さ、もっと言えば糸の作り方(BD糸やらリング糸やらあります)、糸の染め方、組織や打ちこみ密度(糸の交差の仕方・上のオックスは平織り)、そして最後の後加工(防縮したり)まで決めてくれる訳です。

アパレルメーカーと言うのは良く言えば感性の世界、悪く言えば勝手なもので、出来上がったものを見て「何かが違う、もっと固く」とか「色の出方が違う」とかいうわけです。

かく言うWORKERSも抜染生地の時などは「もっと抜染の白い部分を白く!Stifelみたいに!」とか勝手な事を言うのです。

こういう、わがままな要望を聞いてくれる生地屋さん、そしてその先で実際の作業をしてくれる業者さんのおかげで洋服というものが形になっているのです。