テーラードクロージング


と言ってよいのかわかりませんが、ほとんどがBrooksの既成品です。

もうすでに、今年の秋冬の企画が始まっています。
次回は1904 Jacketをフランネルかメルトンで作ろうと計画しています。

1904 Jacketで毎年考えているのが芯。
ウールの製品全体に言えるのですが、現代のウールは昔ほど固く・重いものが少なくなっています。

Prisoner Coatで使った二重織りメルトンはかなり厚かったですしハリもありましたが、ああいうのは少ないですし、決して「着やすいか?」と言われると着やすくはありません。

そうなると、適度に芯を入れる訳です。正直、昔は芯が嫌いでほぼ入れない、入れても藁(ワラ)だったり、ごく薄手の接着無しのシャツ芯を入れたり。

ただ、もう少しジャケットはジャケットらしく、芯を入れないカバーオールなどはそれらしくと、そのもの「らしさ」を表現してくなってきました。そこで今年の1904 Jacketではある程度ハリのある毛芯を使ってみました。

最終的に「どう作りたいか」であって、正解・不正解では判断できない世界です。
単純にBrooksの真似をしても、それはBrooksにかなうわけはないので、その中からWORKERSの製品にも転用できるような要素を勉強するというか。

また、いわゆる「オーダーメイド」や「ハンド」の洋服のように、多数の芯を重ね、ハンドステッチで止め芯自体を形作り、さらに表地とも手で止める(芯すえ)、これをやろうとしているわけではありません。
世の中には、既成品でもできる限りこのような始末をしているものもありますが、個人的にはちょっともったいないかな?とも思います。せっかく、そこまで手をかけるならばオーダーのようなさらに嗜好性の高い製品に利用したほうが似つかわしいと。

話がそれましたが、WORKERSでは、既成品として価格・風合いのバランスが取れた仕様、そのものに似つかわしい仕様を選ぶようにしています。
そのためには、とにかく既成品をたくさん見る事、そして買って一部を壊して中を見る事だと思います。