着抜プリント生地



来シーズンの生地見本が上がってきました。
インディゴ染めした生地を一度抜染して白場を作ります。
さらに、その上に色を乗せるのが、「着抜プリント」と呼ばれる技法です。

私が出会ったのは、2007年に行ったStifel。
下の画像がそれで、一度抜いた上に、黄色、ブルー、グリーンといろいろな色を重ねる事が出来るという見本帳です。

インディゴ染め→抜染→プリントと工程が増えるので高価です。
それでも、インディゴ染め→抜染 2工程のポルカドットやウォバッシュともまた違う風合いがあると思います。

恐ろしいのが、すでに100年近く前からシリンダープリントでこの技法が存在したことです。
結局、我々が今やっている事はすべて先人の知恵の上に成り立っている事です。
そのうえで、フィット感であったり、形であったりで今の時代の工夫を加えるのだと思います。

ちなみに、この生地はOWもありますがブリーチで着古した風合いを作るものもあります。
これなど、まさに「今の時代の工夫」で、昔の人から考えれば、わざわざきれいにできた生地の色を落とす必要はないわけです。