こちらのほうがECWCSのゴアテックスパーカーよりずっと前 |
元ネタというよりも、軍ものの開発自体、民間のメーカーがかかわってたんだろうなとも思います。確証はないですが。
で、これや軍ものを見ながら型紙を作っていて、前立て部分の巾の狭い身頃から続いたヒヨク仕様。これをやってみたかったのですが・・・
YKKのビスロンファスナー。これは10号、オリジナルは8号使ってます |
調べたのですが、どうやっても日本では軍ものに使われてる巾の広いテープの規格品が無い!そんな馬鹿な!と思って、近年作られたリプロものを見てみると・・・
縫い代、わずか2-3ミリ!テープ巾が狭いので無理やりやったのでしょうね・・・ |
ファスナーテープを広く表に露出させるため、縫込みを極端に浅くしてます。
テープが広く露出してないと、ファスナーも上げづらい&スナップを打つことが出来なくなってしまうのです。
ファスナーテープに何か別のテープをつけて延長するか?とも考えましたが、どう考えても本末転倒なので(品質は悪いわ、縫製に無駄な手間はかかるわ、見栄えは悪いわ)この仕様は諦めました。
という事で他の方法で型紙を・・・
午前中いっぱい、オリジナルの仕様にこだわってまったく前に進まなかったですが、何とか終了 |
当然、型紙だけではわからないので・・・
展開図&部分縫い。
前は、この後自分でとりあえず、縫製が上手いか下手かは別問題としてサンプルのサンプルを縫っていたのですが、今はその時間が無いので工場に頼みます。いわゆる「ファーストサンプル」というやつで、そこから間違いがあれば修正したり、シルエット修正もいれたりしてセカンドサンプルまで作ります。
物によってはファーストだけでOKのものもありますが、この品番は初物なのでファースト・セカンドとやります。
そして最後にパターンの形と、それをどの生地で裁断するかの一覧。
シャツやパンツのように生地の種類が少ない、パーツが少ない物は良いのですが、上物・裏付のようにパーツが多い物はこれがあると裁断がすごく楽です。
私自身、工場に勤めていたころは裁断のおっちゃんの横について
「はいこれ表」
「はいこれ裏」
「はいこれ袖裏」
「はいこれボア」
「はいこれ別布」
とやって、苦労したのを覚えています。
さすがに、5種類あったあの品番は今でも忘れません。あのときに「一覧があればな~」と思っていたので、何かやり方ないかな?と考え、パターンメイキングのソフトをプリントスクリーンして一覧にしてみました。裁断さんから好評のようで良かった。
と、こんな風にしてWORKERSの一日は過ぎていくのでした。