10月納品予定製品:受注

 https://www.e-workers.net/store/202510/top.html

10月納品予定製品、詳細をアップしました。


今月も製品は色々ありますが、まさかの良男さん登場が今月のピークです。

https://www.e-workers.net/store/202510/ie4.html

祖父の形見でもらったバーバリーのコート。そのコートは厚手のウールでしたが、今回「チェビオットウール」という生地で作ったような、硬くて、薄くて、がりがりするような生地のコートも着てた思い出があります。

これも探してもらえるものならもらえばよかった。今になって思います。

今回、久しぶりに形見コートを引っ張り出してみたら・・・



わざわざ貫通ポケットを手まつりで塞いでました。

私も今回、貫通ポケットやめたので「血は争えないというか、50年ぐらい前にも物落としたのかな~」と感慨深くなりました。

それで、せっかくならと、良男さんに登場してもらいました。

そういえばこれをもらったときに、祖母が「色々直しをさせられた」と言っていたのをなんとなく覚えています。袖丈が異様に短いのも祖父の好みだったそうです。









コートだけでなく、今月は37風801XHも人気かな?

フルジップのスウェットも縫うのが大変な部分があり、また、シルエットも前回と全く違うゆったりシルエットでアウターとして使えるサイズ感です。

今月もBD、Bal Collar Coatのアメトラから、スウェットのスポーツ。ジーンズのアメカジまで。「一人ラルフ」ばりに色々作ってます。

製品詳細は、たまに熱く自分の想いを語っているので是非、ご覧ください。

持ってみた

 





持ってみた。以上。なのですが、一応解説。

お客様から「実際に持つとどんなサイズ感か?」「持ち手は肩掛けできる?」など問い合わせがありましたので、撮影しました。

う~ん、場所が狭いのでどうしてもLED照明が反射してしまう。

最初、どうしても作りたかったのがこのサイズ。いわゆる「Lサイズ」と呼ばれるもの。

私自身、こういったトートバッグは生地のスワッチや、見本の服を入れて生地屋さんに行くときによく使います。それが、しっかり硬くて、立つと使いやすい。という事で、最初はLサイズを作ったわけです。

が、展示会で見ていただいた取扱店様やお客様からは「もう少し小さいのを」「持ち手が肩にかかるのを」と、ご意見いただきました。

そうだよなぁ、そっちの方が需要あったなと後から気づくあたりが私の頭のネジがちょっと足らないところ。とにかく、大きいバッグ、それも帆布・キャンバスを使って物が好きすぎて、何も考え至らずLサイズ・ショートハンドルを作ってしまいました。

おかげ様で、WORKERSで販売する最初の最初の先上げ分はもうすぐ無くなりそうです。今週いっぱい受注を取る予定でしたが、このペースだと最後まで残るか微妙。

その最初の先上げの次は、取扱店様分。すでに取り掛かっているので、こちらは7月の他の納品とまとめて出荷できれば・・・という状況です。

Leather Handle Tote Bag



 

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Leather Handle Tote Bag

4号帆布/20.8オンスキャンバス

Size: LARGE-Short Handle

新型のカバン、もうすぐ出来上がるので予約注文受付いたします。


製品詳細:

形は、某アメリカ製の持ち手が革のトートバッグ。
ボディは4号帆布、オンスで言うと20.8オンスもあり、おそらく本家より厚い。

今回は、脇にミミを使わず、あえて互い違いに折った状態で縫う。
これで、脇に骨が入ったような状態になるので、中に何も物が入っていなくても立ちます。


せめて底は厚み軽減で6号帆布をサンプルは使いました。

が、工場見せてもらって「出来そうだな」と欲が出て4号を底にも使ってしまいました。さすがに、余りに縫うのが大変そうなので、身頃4号×底4号はファーストロットだけにする予定です。


テープは大阪のテープ屋さん。以前、バッグを作っていた時に探して探して見つけた、分厚いテープを作られているメーカーさん。色テープは在庫されてないので別注で染めてもらいました。

持ち手は国産サドルレザー。ステッチ+リベット止め。外ポケットは表・裏、両面。

大きさは、幅48/奥行19/高さ38。いわゆる本家のLサイズ。



以上、ざっと製品詳細。ここからは作る経緯/詳細なので長いです。お時間あるときにどうぞ。

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久しぶりにバッグが作りたい。

でも、昔作ってもらった箭田(やた)のおばちゃんたちはさすがに引退した。

という事で作ってもらえる工場さんから探しました。


今回は珍しく岡山近辺ではなく、私の実家近く。行ってみると・・・う~ん、社長と話が合う。

ミシンの押さえ金の改造の話。同じミシンも複数台無いといざという時に困る話。パターンミシン(コンピュータ制御で毎回、同じようにステッチが打てるミシン)を使いつつ、それも、全部、プレートやら入力やら必要なのをどうするのかと思ったら、社長が自分でやっている話等々・・・

久しぶりに、本気で工場らしい工場さんと出会ってこちらもがぜんやる気が出ました。

気合が入りすぎて、4号でも縫えます?って聞いたら社長は「硬いな~」なんて言いながら縫ってしまう。

「硬すぎたからやめときます?」と聞けば「あの口ぶりだと、できるって事です」と窓口のMさんが言うのでオール4号。本家より厚い、硬い。


そういう経緯があるので、今回タグは「Made by WORKERS」ではなく、Designed byにしてます。これをサラッと縫うのは本当にすごい。


最近、日本の工場さんは問い合わせるたびに「昔はできた」とか「作れるが採算が取れない(それは作れるうちにはいらない)とか、がっかりすることが増えていました。


自分で工場を経営しているわけではないのだから、文句は言えません。(いう人がいるのです。超小ロットを作れる工場が無いから、日本の工場は良くないみたいな、自分勝手なことを)


文句は言いませんが、「あ~あ、作れればなぁ。残念」という気持ちが募る。結果、今できることを深めていくのがこの数年でした。だから「WORKERSも久しぶりにカバン作って」と言われても色よい返事をしなかったのです。


が、今回は違う。本当に、この工場さんはすごい。

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持ち手は、伊藤登さんのサドルレザー。ベースは栃木レザーです。

伊藤さんも、WOREKRS初期から革を使わせてもらって、昔は訪問可能だったので伺いました。懐かしい。

その後、革漉工場が火事になっていまったり大変だったそうです。

クラウドファンディングで再建されていたので、微力ながら応援。漉き工場も復活し、今回、久しぶりに使わせてもらいましたが・・・やっぱり良い。


実際に持ち手を型抜きしてくれた工場さんも「いいなぁ、この革!」と言われてました。傷が少ないのです。同じ栃木レザーでも、あちこち「革屋さん」があり、それぞれ微妙に仕上がりが違う。

伊藤さんのサドルは革の繊維ががっちり締まってる。表面は少し光沢感がある仕上がり。これをやりすぎると、革なのか、合皮なのかわからなくなる。そこの匙加減がうまいのです。

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ただ、久しぶりに作ってみると・・・すべてが値上がりしています。

果たして、この価格で売れるのかな~と心配になりながら作ってみました。


もし好評なら、今後もサイズ違いや、色違い、仕様違いが作れれば良いのですが。ちなみに、前回は妙にトートバッグブームになり、クオリティは違えどぱっと見似た感じが、雨後の筍のごとく現れ、継続して作るのが難しくなりました。


今回はどうなるのか?でも、我ながら今回も、クオリティはばっちり。かつ、久しぶりに新しい工場さんと出会って、製作も楽しかった。おかげで、次のアイデアも色々出てきました。


やっぱり、作っていて楽しくないとだめなのです、私は。そう考えると、技術はプロを目指しても、心はどこまでもアマチュア。楽しいから、作り続けられています。

WORKERS・在庫第二段・Baker Pants





Trace MIL-838-Dのためにばらばらにした個体
ウェストに向かって脇線が最後、ぎゅっと絞られている

WORKERS、今年はもう作るタイミングもないので在庫作ろう第二段。
今度はベーカーです。


生地が今回からスレン染。最初は激しい色落ちの硫化、次が色がぶれまくって色落ちはゆるやかな硫化。あの色ぶれまくり硫化も悪くはなかったのですが(どす黒いODが好きでした)さすがに、「左右で色が違う」とかはビンテージ感ですぎなのでやめて、今回はスレンです。

一般的に硫化より、堅牢度が良い(色が落ちづらい)と言われています。確かに落ちづらいのですが、パッカリングが出るような凸凹したところは、生地の表面がこすれると、出っ張った部分の表面が毛羽が少し立つ。で、へこんだところが色落ちしてない。結果、パッカリング部分に深い陰影が出る。そんな生地です。

生地自体は、2010年に生地屋のAND~さんに頼んで作ってもらったもの。

当時、これだ!というバックサテンが見つからず。かといって別注するお金もなければ、うちが別注しちゃって他が使いづらくなるのも嫌だし。という事で、企画&口出しはWORKERS。コンバーターAND~さん。産元はさらに別の近くの生地屋さん・・・と、皆様のご協力を得て作れた生地です。

それ以来、延々作っていますが、パターンをリファインしたり、工場が何回も変わったり。色々ありましたが、その時々のベストは尽くして、今も満足いく製品になっています。


ビンテージと同じようで、微妙な変更も加えて。
ボタンがかかるウェスト部分の中生地をなくして、厚みが出すぎない・ボタンがかかりやすいようにしたり。
ボタンの糸付けの回数を増やす、トップだけは足をつけて、これもボタンがかかりやすいように。

ボタン自体も、フチが薄く、でも真ん中は厚い。このボタンに合わせて、ボタンホールのサイズやら形状を試行錯誤しました。今、頼んでいる工場さんがそういう相談に乗ってくれるのです。


基本的に、WORKERSがお願いする工場さんでクオリティが低いところはありません。
でも、「ものとしてちゃんと出来ている」+「WORKERSがここをこうしたい、あえてこうしたい」まで、わかってくれる、やってくれる工場さんはなかなかいないのです。

そういうこともあり、WORKERSはいわゆる「振り屋さん」。工場を手配してくれるミニ商社さんには仕事を依頼せず、時間&手間はかかりますが、直接工場さんにお願いして製品を作ってきました。


そうまでして、WORKERSが、私が、ああしたい・こうしたいに価値があるのか?あると信じてやってはいますが、伝わってるかな~は毎回不安になります。伝わらないこだわりは、単なる自己満足なので。

Officer Trousers, Vintage, Type 2

 6月は、Officer TrousersのVintage Fitを作りました。

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今回はWORKERSで受注はとらずに、在庫を作りました。

次作れるのも、だいぶ先になりそう&作ったとしても値段が毎回のように今後も上がりそうなので、在庫を用意しました。


色名:Khaki No-1。いわゆるアーミーの古着のチノパンのあの色が目標


USMC Khakiは毎度おなじみ、WORKERSの別注色
土っぽい、ブラウンに近いベージュ

ベージュは100色あんねんで、って感じで過去にもOysterやら、Light Beigeやら、いろいろ作ってきました。去年のOysterから、色に何かニックネームを付けたほうが良いなという事で、今年はKhaki No-1とつけてみました。(KHAKI SHADE 1のほうがよかったかな?)

裾幅24センチのチノパンは裾回りから足まで隙間があるので涼しい。夏に履くチノパンとして最適。

以前は「裾24センチはぶっとすぎるな~」なんて言われましたが、最近は「ちょっと太め?」ぐらいの感想をもらいます。物は変わらなくても、時代とともに見慣れたシルエットが変わる。その揺らぎが今を生きているという事。だから、WORKERSは延々、いろいろなシルエットや、微妙な差のサンプルを作り続けるのです。

メーカーを始めたころは、お店さんから「定番は無いの?」とよく聞かれました。
定番が無いと繰り返し売れない!とかよく怒られました。(起こった人はたいてい取り扱ってもらえませんでしたが)

逆に、WORKERSを取り使ってもらえるお店さんから「10年経てばシルエットはがらっと変わる。10年間、ずっと同じものを作り続けると、あまりにも世の中の流れとかけ離れてしまうケースもあり、そうなると、売るに売れない。だから、WORKERSのやり方にも一理ある」と言ってもらえたりします。

どちらが、正解というのは無いのでしょうが、私は、微妙に変えていくのが好きなだけです。アップデートという言い方も嫌いで、それだとまるで、過去作ったものが何か悪い部分があったように聞こえるので。

時代が変わり、人の指向・趣向が変化していくだけ。自分に合う・合わないがあるだけで、服に良いも悪いもないと私は考えています。(だから、「何々でなければならない」という紋切り型は嫌い)

801再生産予定_9月中旬~下旬

 






やっと801 Straight Jeansの再生産が工場に入りました。

とにかく生地が超長納期化していてなかなか作れませんでした。セルビッジデニム、流行ってるんですね。というよりGジャンが流行ってるようで、タックボタンも超長納期化しています。


で、今日はそろそろ良い色落ちになった801。そろそろローテーションからはずしてあげて、良い色落ちをキープしたいのですが、着心地が良くてつい手が伸びる。

シャツはModified BDのSupima Cotton OX。何年前のかわからないですが、延々着てます。
ジーンズの色落ち写真撮りたいな~と思ったので、一番癖が無いものを。ホワイトとブルーのオックスボタンダウンはやっぱり定番で永遠ですね。着るほどに生地もなじむ。


ベルトはルボナーの松本さんに改造してもらったもの。もともと全長160センチぐらい二重巻きのエルメスを途中で切ってステッチも足してもらいました。角を角度つけて切ってもらったのも気に入っているところ。

最近は、やれ「マルジェラが云々」とかうたって妙に高いですが、一時期はあの二重巻きは人気が無く。ほぼ未使用品でも数万円で質屋さん系に並んでいました。

私はまず日本では普通に買えない、ウェストベルト寸法105なので、そのやたら長いのを買って切っては使い。そんなうちの1本です。

靴はトウを思いっきりベロっと切ってしまったオールデン。大阪のBontaさんに送って修理してもらいました。本当にどこが傷だったのかわからない!また、それでなお気に入っている一足。


私はとにかく「もの」が好きです。

「物なんてたくさん持っていてもしかたない」とか「もっと経験や思い出作りに時間やお金をかけるべき」なんて意見もありますが、それでも私はものが好き。

誰かが、工夫して、手をかけて作ったもの。そのデザインや、工夫に気づいて、感じて驚いて。さらに自分の好みとばっちり合った時の喜びというのは、何にも代えがたい。その好みのものを、着たり、使ったりして、また「やっぱり良いな」と思う瞬間は、自分にとって一番生きている実感があるのです。

だから、私はものを探し続け、作り続けているのです。誰より、自分が「いいな!」と思うものと出会うなり、作るなりするのが、私の生きる意味であり、喜びです。

Fatigue Trousers、Withoutではなく





 

だいぶ暑くなってきて、さすがにジーンズがきつくなり薄手のズボンを出してきました。

今年は、Fatigue 「Without Cargo Pocket」ではないTrousers(わかりづらい)。

WORKERSは、Fatigue Trousersの脇ポケットを取り去ってしまった「FWP Trousers」をここ数年作っていました。

私自身、その「Fatigue Without cargo Pocket Trousers」、通称「FWP Trousers」をこの数年夏はよく着ていました。が、そうなると久しぶりに普通のFatigue Trousersもはきたくなる。

で、M-65 Trousersを作れたんだからファティーグだって作れるだろう!と工場さんを口説き落としてやっと出来上がったファティーグトラウザーズ。

パターンは実物を解体して「まんま」つくりました。また上、それほど深くない。尻も食い込まない。軍パン=やたらまた上が深い、ワタリが広い・・・と思われがちですが、それはおそらくオーバーパンツとして作られたパンツを穿いたからだと思います。(M-51はやたら大きく感じました)

裾、私は絞らないで折ってはいていますが、このあたりは好みで。

https://e-workers.stores.jp/items/678b2ab4248f8c0b488ef902

おっと、在庫がまだLとXLがある!ビッグサイズをお探しの方はぜひお買い求めください。


久しぶりに軍パン穿くとコーディネート考えだします。明日はリネンのフォレスティエールでも上に着てみようか。冬になったら、M-65の軍パンにシャツ・ジャケットを久しぶりにやりたいなぁ。

今日は、24SSで作ったRunning Cat T。極厚生地で首が二段式のバインダー。かなり首がきっつきつで作っています。万が一伸びてもだら~んとならないように。

ただ、同じパターンで25SS、もう少し薄い・柔らかい、コットンレーヨンで作ったサンプルは少し首が緩かった。量産で、数ミリ詰めて微調整しました。

首をバインダーにしたTシャツの難しさがここで、身頃の生地の柔らかさに、首周りの沿い具合が左右されます。「これで完璧だな」というパターンで作っても、生地が変わればまた微調整が必要。

だから、私は自分で型紙をひくのです。自分でひいて、工場さんに作ってもらい、頭を通してみて最終微調整。寸法だけでは出しきれないで、やっぱり、一度、頭を通して着てみないとわからない部分です。