Non age



 先日行ったニューヨークでの一コマ。
ルボナーの松本さん、かなりヘビーなWORKERSユーザー。毎日私服なので、Cruiser Vestも本当に道具として着ています。

ポケットにはGRデジタル、フロントの三日月ポケットには万年筆を。
脇のポケットのマチが活躍しています。

WORKERSのモデルでいつも登場するS君が26歳。
松本さんが57?8?歳。
その差30歳ほどですが、どちらにも似あうし、どちらも着られる。

昔、リーバイスが「ジーンズはNon age, non sexである」といったコピーが良くありましたが、WORKERSの服も同じだなと感じます。

特別なデザインがあるわけでなし、サイズ感も中庸。
でも、着こんでふと気づくと良い風合いに成っていたり。
若い人が着れば少し、大人びて見えて。年配の人がカジュアルラインを着てもらえると少し若若しく。

型紙だ、縫製だ、生地だ、部品だ。製品を作っているとどうしても、そういう細かな部分に目が行きがちですが、洋服は最後は「着てもらって、どう感じてもらえて、どう他の人から見てもらえるか」が大事なのだと思います。

いつも、仕事場にこもっていると「本当にWORKERSってだれか着てくれているのか?どんな風に?」と感じる時もあるのですが、今回、本当に人の生活に役立っているのを見て少し安心しました。

クルーザーベストを作っていた工場は、もともとシャツを最初から作ってくれていたレディ二人の工場でした。さすがに年齢が年齢で、目がだんだん見えづらくなってきたので今年の春で引退しました。最後に作ってもらったのがこのベストです。

ちょっと他に思い当たる工場も無く、廃番かな・・・と思っていたところ、S君が新たな工場を探してくれました。これから、そのサンプル作りです。また、来年も生地を変えて登場させられることを願ってサンプル依頼に行ってきます。