毎度、少ない量でも丁寧に仕事して綺麗に梱包して返してくれる金型屋さん、ありがとうございます。
革の型抜き、だいたい自社でやっているのですが、長いものだけは設備を持った業者さんにお願いしています。
というのも、長い型の場合、一度では打てないので、二度・三度と金型を打ちます。
それを何百回と続けていると・・・
ご覧の通り、金型が弓型にそってしまうのです。こうなると使えません。
それでも以前は、量も無いので外に頼むのは申し訳なく、なんとか小さい抜き型機(クリッカー)で児島の刺繍屋さんに無理言ってお願いしていたのです。
で、いよいよ自社でも抜き型機を入れたいとなって、その児島の刺繍屋さんの紹介で名古屋の金型屋さんに行ったのが・・・去年?おととし?
やはり、長尺は自分の所で出来ない事に変わりが無いので相談すると「いいですよ~、うちでやりますから」と。申し訳ないと思いつつ仕事をお願いすれば、毎回この仕上がり。
お金を払うのだからと言えばそれまでですが、やはり、良い取引先、工場さんは金額の大小にかかわらず良い仕事を返してくれます。
だからこそ、少しでも多く仕事をお願いできるよう、メーカーは無い頭絞って必死で企画するのです。
こういうちょっとした話も、もし私が全部「カバンメーカーさんにお任せ」してたらわからない事です。
先ほど紹介したバッグは、ついに「カバンメーカーさんにすべての作業を任せた」仕事です。
それでも、自分で曲がりなりにもやっていたからこそ、金型数が多い事、厚みが強すぎて形にならない部分の修正、そういった話がすんなり理解できるのだと思います。
できる限り自社で、そのうえで物を作る難しい部分、コストのかかる部分を見極められるようになってから、改めて外でお願いする。そうすれば、物を作る勘所がわかって良いものができるのではないかと思うのです。