次回更新予定。左利き用?のガンパッチのついたシャツ。
もともと「ハンティングシャツってなんだ?」と思い、いろいろ調べているうちに出会ったシャツ。
一目見て「変だ」と思ったのがポケットの位置とガンパッチの位置。
最初は、ガンパッチが邪魔だからポケットを逆につけたのか?と思いましたが、銃の構えから行ってどう考えてもパッチは右肩が普通。あえて逆にしたのは、左利きの人用ではないかと思います。
それに伴い、ポケットも逆側へ移動。そこまでやるなら、前立ても逆にしても良いような物ですが、それだと女物になってしまうからでしょうか、前立ては普通です。
そんな、利き手の事はあるにせよ、このシャツはいかにもハンティングなシャツ。
すごいのが、袖ぐりの巻き縫いで、幅1センチはあろうかという、非常に広い幅の巻き縫いで縫われています。
広幅巻き縫いの何がすごいかと言えば、ミシンメーカーがなかなかそのような特殊な幅の部品は容易していないのです。その針幅まわりのパーツはすべて特注になったりするのです。
こういった広幅の巻き縫い、2000年ごろにプレミアジーンズなどと呼ばれる、たとえばステッチを太くしたりするデザイン物で良く見られるようになりましたが、このL.L.Beanのシャツはそれよりはもう少し前の物でしょう。
リップストップなので、縫い直すと跡が残るから、一番縫うのが難しい曲線の巻き縫いにこのような広幅をあえて使ったのかもしれません。
Made in USAで、まだ量産品が作られていた最後の時代。技術が成熟しきった時期の製品だと思います。